「自民党受動喫煙防止議員連盟」の総会(3月28日)


──ということは、不公平感をなくすために、全面禁煙の店を増やすべきだとお考えなのですか?

山東:基本的には屋内規制を強める代わりに、屋外にもっと喫煙専用場所やスペースを増やしたらいいと思います。それは店外に灰皿を置くだけではなく、きちんと受動喫煙防止の効果が高く、仕切られた喫煙所を要所に設けていくという意味です。

 経営が苦しい小さな飲食店街などは、数店がお金を出し合って設置する仕組みを整えてもいいでしょうし、たばこメーカーへの協力を仰いだり、国や自治体などの各種補助金を活用したりする手もあるでしょう。

 いまは屋内規制ばかりが話し合われ、屋外の喫煙環境整備にまったく触れられていないために、よけいに曖昧なイメージを持たれているのです。

──確かに、いまは路上喫煙禁止エリアを定める自治体が多いため、法案化によって「外も中も吸えなくなるのでは?」と危機感を抱いている人が多い。

山東:たばこが法で認められた嗜好品である以上、喫煙者がたばこを吸う自由はもちろんありますし、吸える環境を整備することも重要です。

 ただ、喫煙者のほうも「オレはたばこに高い税金を払っているんだ」「オレはいつ死んでもいい」などと開き直るのではなく、吸う場所をわきまえて他人に迷惑をかけないよう配慮するのは当然のマナーです。

──オリンピックまでに、禁煙規制をかけながら分煙環境を整備することは可能なのでしょうか。

山東:知恵やお金の出し方次第だと思います。屋外の喫煙所にしても、街の美観を損なわず、それこそ外国人観光客から見ても分かりやすくオシャレな場所として整備していく工夫も必要だと思います。

 * * *
 3月28日、同議連は所属議員約40名が集まり総会を開催。政府が進める受動喫煙防止対策について、「例外店舗の対象が広がらないよう、要件を明確にすること」「今通常国会の法案提出」「受動喫煙のない環境の実現」などを求めた決議案を採択した。

 果たして、政府は喫煙者・非喫煙者ともに納得のいく「たばこルール」を策定することができるのだろうか。

撮影■山崎力夫

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン