国内

兼業主婦の「ワンオペレーション」状態は47.3%

兼業主婦の約5割が孤軍奮闘状態(写真/アフロ)

 兼業主婦にとって朝と夜の6~9時は戦争だ。しかもそこに協力者はおらず、約半数が孤軍奮闘状態だということがアンケートから判明。夫はもちろん、自分の両親にすら頼れない現状に、みんなどう対処しているのか。全国20~70代の女性220人を対象としたアンケートの結果を紹介する。

 まず、「家事や育児の協力をしてくれる人は?」の質問に対して、1位「いない」が47.3%となった。2位は夫・パートナー(35%)、3位自分の両親(15.5%)となった。

 5割近くが家事&育児を1人で行い、夫はもちろん、自分の両親にすら頼めない状態に。頼れるのはむしろ子供。「お手伝いできる子供に育てていて、今でも自分のことは自分でやるようにさせている」(40才・パート)といった意見が目についた。

「そもそも日本は先進国の中でいちばん求められる家事&育児の水準が高いんです」とは、社会学者の水無田気流さん。

「多少手を抜いて、ようやくグローバルスタンダードになるくらい。完璧な妻や母を目指して余裕をなくすくらいなら、多少水準を落として、家族の時間を大切にした方がいい。家事&育児のハードルを下げれば、夫も手伝いやすくなるはずです」(水無田さん)

 続いて、「誰の協力が一番頼れますか?」という質問。

 1位は、夫・パートナーで41.8%だった。2位は「いない」30.9%、3位は「自分の祖父母」15%となった。

 最も頼りになるのが夫という結果だが、「頼れるというより、他に手伝ってもらえる人がいない」(32才・会社員)というのが本音のよう。

 実の両親ですら「高齢だし毎日お願いするわけにいかず、奥の手としてとっておいている」(40才・パート)という意見が。

 助っ人がいないなら家事代行を頼りたいところだが、利用しづらいよう。

「日本には、“母親が時間と手間をかけなければ愛情ではない”という育児の定説があり、これに多くの女性が苦しんでいます。そもそも女性の家事労働がタダと思われている点が問題」(水無田さん)

 本来家事労働には対価が支払われるべき。そう考えれば、その対価を家事代行に払ってもいいはずなのだが…。

※女性セブン2017年4月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の「二刀流登板日」に私服で観戦した真美子さん(共同通信)
「私服姿の真美子さんが駆けつけて…」大谷翔平が妻を招いた「二刀流登板日」、インタビューに「今がキャリアの頂上」と語った“覚悟と焦燥”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《お腹にそっと手を当てて》ひとり娘の趣里は区役所を訪れ…背中を押す水谷豊・伊藤蘭、育んできた3人家族の「絆」
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
《前科は懲役2年6か月執行猶予5年》「ストーカーだけでなく盗撮も…」「5回オートロックすり抜け」公判でも“相当悪質”と指摘された谷本将志容疑者の“首締め告白事件”の内幕
NEWSポストセブン
硬式野球部監督の退任が発表された広陵高校・中井哲之氏
【広陵野球部・暴力問題で被害者父が告白】中井監督の退任後も「学校から連絡なし」…ほとぼり冷めたら復帰する可能性も 学校側は「警察の捜査に誠実に対応中」と回答
NEWSポストセブン
隆盛する女性用ファンタジーマッサージの配信番組が企画されていたという(左はイメージ、右は東京秘密基地HPより)
グローバル動画配信サービスが「女性用ファンタジーマッサージ店」と進めていた「男性セラピストのオーディション番組」、出演した20代女性が語った“撮影現場”「有名女性タレントがマッサージを受け、男性の施術を評価して…」
NEWSポストセブン
海外SNSで大流行している“ニッキー・チャレンジ”(Instagramより)
【ピンヒールで危険な姿勢に…】海外SNSで大流行“ニッキー・チャレンジ”、生後2週間の赤ちゃんを巻き込んだインフルエンサーの動画に非難殺到
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン