◆地獄でバケモノを見るのが面白い
誰もが落ちたくないと思っている地獄だが、臨死体験者の中には、「刺激的で楽しい場所」という人もいる。弁護士で医学博士の秋山佳胤氏は、司法試験の勉強で疲れ果てた時、臨死体験して地獄を見た。そこは暗闇に包まれた世界で常に銃声や叫び声が響き渡り、異形の人間や妖怪が蠢いていたという。
「しかし、秋山氏は『天国はじっと座っているだけでつまらない。地獄でバケモノを見た方が刺激的で面白いと思うようになったのです』と話していました」(寺井氏)
◆「親分」に従えば地獄でも安泰
前述の秋山氏によれば、地獄には「派閥」がある。
「地獄ではバケモノや鬼、悪魔などが入り混じって抗争していますが、よく観察すると死者たちの間に派閥があり、ヤクザのように親分子分の関係を作って秩序が保たれているそうです。親分肌の人がいたらその人を敬ったり、徹底的に媚びたりすれば、地獄でも平和に暮らせるでしょう」(辛酸氏)
※週刊ポスト2017年4月14日号