国際情報

徴用工像は「第二の慰安婦像問題」か 日韓の火種化懸念

今年8月に徴用工像設置が計画されているソウル市の龍山駅

 京都中心部から北に1時間ほどの山中にある「丹波マンガン記念館」。その敷地に韓国側が「強制徴用労働者像」と呼ぶ像が設置されたのは昨年8月のことである。徴用工像にはすでに、ソウル市内のターミナル駅の1つである龍山駅前に設置する計画もあり、第二の慰安婦像問題となる懸念もある。この計画を試みたのは、「強制徴用労働者増建設推進委員会」。その中心をなすのは、韓国の二大労働組合である民主労総と韓国労総だ。

 この「徴用工像」をつくったのはキム・ウンソン氏とキム・ソギョン氏夫妻。世界各地で設置の動きが進む慰安婦像の製作者である。徴用工像にはすでに各地で設置する計画があり、第二の慰安婦像問題となる懸念もある。ジャーナリスト・竹中明洋氏がレポートする。

 * * *
 設置の動きは韓国だけではない。北朝鮮でも計画が進行中だという。

「まだ具体的な場所は決まっていませんが、北の朝鮮職業総同盟をカウンターパート(交渉相手)に協議を進めていて、来年、平壌に設置される予定です。今年5月にも韓国から推進委員会の実務者が北に向かい、打ち合わせをする予定です。像は韓国で製作したものを持ち込むことになっています」(民主労総の嚴美京局長)

 朝鮮職業総同盟とは、北朝鮮の労働団体とされている。だが、そもそもかの国で自由な労働運動など認められるわけがない。韓国など海外の労働組合への浸透のための事実上の工作機関だというのが、公安関係者の見立てだ。韓国の労働組合と組んで徴用工の問題で日韓の分断を図ろうという意図を感じずにおれない。

 徴用工像の建設を推進する委員会が要求するのは、共同調査や謝罪だけでない。

「先にありきというわけではありませんが、真相が究明されれば賠償も求めていきます。少なくとも(請求権が放棄されていない)中国の労働者に対して日本企業が支払った額に準ずるものを求めていきたい」(同前)

トピックス

所属事務所は不倫を否定(時事通信フォト)
《星野源と新垣結衣が完全否定》「ネカフェ生活」NHK・林田理沙アナとの疑惑拡散の背景「事務所が異例の高速対応」をした理由
NEWSポストセブン
幼稚園をご訪問され、子供たちに声を掛けられた天皇陛下
天皇皇后両陛下が幼稚園をご訪問 工作の様子を見守られ「どんなものができるのかな」と笑顔で声をかけられる場面も
女性セブン
杉咲花と若葉竜也に熱愛が発覚
【初ロマンススクープ】杉咲花が若葉竜也と交際!自宅でお泊り 『アンメット』での共演を機に距離縮まる
女性セブン
5月に入り病状が急変し、帰らぬ人となった中尾彬さん
【中尾彬さん逝去】数か月体調優れず、5月に入って容体が急変 葬儀は近親者のみ、妻・池波志乃さんは憔悴しながらも参列者に感謝
女性セブン
スキャンダル写真で芸能界を震撼させた『BUBKA』
《90年代アイドルを震撼させた月刊誌『BUBKA(ブブカ)』》の創刊編集長が急死していた スキャンダル写真で物議「スクープ100万円」「複数訴訟」の全盛期
NEWSポストセブン
新しいヘアースタイルの大谷翔平
《大谷翔平の新ヘアスタイル》“切ってもらうと成績が向上する”と評判の美容師が担当 ソウルで水原被告と一緒にカット、料金は大谷が支払う
女性セブン
全国赤十字大会ではスピーチに目を潤ませる場面もあった(4月、東京・千代田区。写真/JMPA)
『虎に翼』を楽しんでいらっしゃる雅子さまと愛子さま 女性天皇への期待高まるなか、揺れるお立場に「日本初の女性弁護士の物語」を重ねられて
女性セブン
女子ゴルフ界の新星として注目を集める清本美波
【プロテストでトップ合格】女子ゴルフ界の新星・清本美波、女子大生と二足のわらじを履く18歳「目標はタイガー・ウッズ」
週刊ポスト
フリーになるも苦戦が続く上重聡アナ
《超大型連休続く?》元日テレ・上重聡アナ、「交渉しまして」古巣復帰の苦境 根強い“利益供与問題”のイメージ、自虐ネタに活路か
NEWSポストセブン
詐取の疑いで逮捕された元宝塚“大滝子”こと光原エミカ(HPより)
《『水ダウ』ざます企画に出演》元宝塚・月組トップスターが現金1000万円詐取の疑いで逮捕「ディナーショーが8万円に値上がり」ファンが察知した違和感
NEWSポストセブン
亡くなったシャニさん
《7か月を経て…》ハマスに半裸で連行された22歳女性が無言の帰宅、公表された最期の姿「遺体の状態は良好」「肌もタトゥーもきれいに見える」
NEWSポストセブン
中尾彬さん(時事通信フォト)
《“ねじねじ”で愛された中尾彬さん(81)が急逝》大病を機に始めていた“終活”、コワモテ俳優からコメンテーターとして人気を博した晩年
NEWSポストセブン