芸能

P・マッカートニー 頻繁に来日公演を企画する背景と需要

ほぼ年1回ペースで来日公演(Shutterstock/アフロ)

「2017年に日本に行きます! そのときにお目にかかりましょう」──昨年末の紅白歌合戦にビデオ出演し、そう呼びかけたのは、ポール・マッカートニー(74)だ。その言葉通り、今月末に日本武道館と東京ドームで来日公演を行なう。ファンは期待に胸を高鳴らせているかと思いきや、そう単純ではないようだ。

「実は、ビートルズの全盛期を知る年代の人から『えっ、また来るの?』という声が聞こえてきます。3年半で3回、ほぼ年に1回ペースですからね」(芸能事務所関係者)

 2013年秋の11年ぶりの来日公演は大きな話題を呼び、26万人を動員。そこから“ハイペース来日”が始まった。わずか半年後に再来日(本人の体調不良で公演は中止)。翌2015年にも武道館公演を敢行し、今回に至るのだ。頻繁に来日公演を企画する背景について、業界関係者はこういう。

「東京ドーム公演のチケットは1万4000円から。収容人数5万人で単純計算すると、売り上げは1日で7億円以上にのぼる。ポールへのギャラは最低3億円ともいわれています。日本側も、大御所スターが立ち寄ると箔がつく高級ホテルやレストランが大歓迎。スイートルームを格安で用意したり、自動車メーカーが車を用意したりと至れり尽くせりです。旅行気分で悪い気はしないのでしょう」

 需要もある。50~70代のビートルズ世代は、日本の人口のボリュームゾーンであり、カネも暇もある世代だ。音楽評論家の富澤一誠氏はこう語る。

「日本は、音楽市場で米国に次ぐ世界第2位。青春時代にビートルズの曲を聞いた50~70代は約4800万人いますから、その1割と仮定しても潜在的なファンは480万人ほどと見ていい。東京ドーム3日間の収容人数が15万人ですから、“死ぬ前にポールを見ておきたい”というファンはまだまだいるという計算が成り立つ」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン