スポーツ

稀勢の里横綱昇進効果か 中卒新弟子が20人から33人に増加

やはり日本人横綱誕生の影響は大きい?(写真:時事通信フォト)

 大相撲では、年に6回、いずれも本場所前に新弟子検査が行なわれる。とくに年度末で学校の卒業などのタイミングと重なる3月場所は角界では「就職場所」と呼ばれ、1年で最も入門者が多くなる。

「土俵が沸きに沸いた若貴ブームの時は、貴花田(現・貴乃花親方)の幕内初優勝直後の1992年春場所に史上最高となる151人もの入門希望者が検査を受けましたが、その後は人気の陰りとともに減少。野球賭博や八百長疑惑が発覚した2011年春場所では36人、翌2012年は34人という史上最少の数字を記録しました」(協会関係者)

 門戸を広げるべく、昨年9月の理事会で年齢制限を23歳未満から25歳未満にまで緩和するなどの措置が講じられてきた(相撲を含む各種競技で実績があると理事会が承認した場合)。

 19年ぶりの日本出身横綱として昇進場所優勝を果たした稀勢の里をはじめとするガチンコ勢の活躍による相撲人気復活の追い風もあり、この3月は昨年より10人多い56人もの新弟子力士がデビューした。

 その内訳にも“稀勢の里効果”が見て取れる。

「関取の3割以上を学生出身力士が占め、外国人力士も幅を利かせている。そうしたなかで中卒の入門希望者は年々減り、昨年の就職場所では46人のうち中卒は20人だった。それが今年は、中卒でガチンコ部屋に入門した稀勢の里の横綱昇進が刺激になったのか、56人のうち中卒が33人に急増したのです」(同前)

 最も多い7人の新弟子を取ったのが佐渡ケ嶽部屋。それに次ぐのが稀勢の里が所属する田子ノ浦部屋の5人。そのうち3人が中卒での入門だった。ちなみに、「田子ノ浦部屋の新弟子のうち佐竹風汰(四股名・若佐竹、以下同)は、近い将来独立する予定である部屋付きの西岩親方(元関脇・若の里)の内弟子としての入門」(後援会関係者)だという。

※週刊ポスト2017年4月28日号

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン