バブル期に入ると、社宅や社員寮にも質が求められるようになり、敷地面積は広がり、設備も充実していく。当時、大成建設は100平米の社宅を、日商岩井(現・双日)は屋内プールを備えた寮を建てて話題に。他にもビリヤード場がある社宅なども登場した。
しかし、バブルが崩壊すると、企業に余裕がなくなり、衰退期に入る。リストラとともに社員寮を手放す企業が増え、この流れは2008年のリーマンショックまで続いた。だが、最近では再び社員寮や社宅が見直されている。
「個性的な社員寮によって、就活生に福利厚生の充実具合をアピールする企業が増えてきています」
新卒採用の増加や求人増に伴い独身寮が充実しつつある。社員寮は日本経済の写し鏡のようだ。
※週刊ポスト2017年4月28日号