ケント:そう。日本が、韓国でハングルを教育して広めましたからね。日本が併合したことで、識字率は高まり、インフラも整った。併合すべきだったかどうかはわかりませんが、それが日本のやり方で、欧米諸国の植民地政策とは根本的に違います。
百田:併合に関しては、韓国側が望んだものです。国際社会も認めました。
ケント:そうですね。だけど悔しくてその事実は絶対に認めたくないから、「日本に併合されたせいで発展が遅れた」と被害者意識を増大させてしまっている。
儒教というと、日本人は「仁・義・礼・智・信」という言葉に代表されるように、いいもののように受け取ります。でも中国や韓国では儒教のそうした優れた部分は破壊されてしまった上に、“上下関係をきちんとする”という考え方がねじれて「日本は格下で野蛮」という意識だけが残った。その結果、自己中心的で傲岸不遜、嘘をつくのも当たり前で、道徳心も倫理観も失ってしまった。これを僕は「儒教の呪い」と呼んでいます。
●ケント・ギルバート/1952年、アイダホ州生まれ。1971年、初来日。カリフォルニア州弁護士。1983年、テレビ番組「世界まるごとHOWマッチ」にレギュラー出演し、人気に。近著に『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』『日本人は「国際感覚」なんてゴミ箱へ捨てろ! 』がある。
●ひゃくた・なおき/1956年、大阪市生まれ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」などの番組構成を手がける。2006年、『永遠の0』で作家デビュー。近著に『カエルの楽園』『幻庵』などがある。
※SAPIO2017年6月