さらに注目すべきは二階派と田中派の「本家筋」にあたる額賀派との急接近だ。さる3月下旬、二階派と額賀派の若手議員たちが初めて会合を開いた。
「額賀派は副会長の竹下亘・国対委員長、二階派も副会長の林幹雄・前経産相がそれぞれ派内の若手に声をかけた派閥公認の懇親会だった。当然、両派のトップの意向だ。額賀派にはこれまで派閥を出ていった二階さんに距離を置く空気が強かったが、今後は両派の交流を深めることになった」(出席者)
自民党の地下水脈で、二階氏と宗男氏を軸に額賀派(55人)、二階派(41人)、石原派(14人)が結びつこうとしている。3派を合わせた「大田中派」が結成されれば所属議員110人を超え、安倍首相の出身派閥である細田派(96人)も大宏池会(新・麻生派100人程度)も上回る最大派閥が誕生する。
※週刊ポスト2017年5月26日号