国内

60代の結婚 過度な気構えが感じられずサラリと婚姻届提出

熟年婚は男女の愛というより「人間愛」との見方も

 5月18日阿川佐和子さん(63才)が、元大学教授のS氏(69才)との結婚を発表した。この結婚について、作家の亀山早苗さんは60代前半という阿川さんの世代に注目してこう語る。

「阿川さんの世代って、早く結婚して家庭に入るか、仕事に生きるかの選択を強いられた世代だと思うんです。そんな自立派が60才を過ぎて、落ち着こうと婚姻届を出すケースが最近は多いんじゃないかな。どこかきちんとしていないと気が済まない世代でもあるので、けじめをつける意味もあったのでしょう」

 阿川さんと同じく長い事実婚生活の後に入籍した夏木マリ(65才)や、55年来の幼なじみと結婚した桃井かおり(66才)のように、昨今、長くつきあったパートナーと熟年結婚する男女が散見される。

 彼女たちに共通することは、結婚に対する過度な気構えが感じられないことだ。まるで普段の買い物の延長のように、日常生活の中でサラリと婚姻届を提出する。

「かつて結婚は生活必需品でした。経済力のある男性と、家事能力のある女性という役割分担ができていた時代、結婚は互いを補い合える合理的手段だったわけですね。でも、今はその関係が崩れています。どちらもできる人にとって結婚は必需品ではなく、単なるオプション。ある人にとってはアクセサリーにすぎず、また別の人にとっては癒しかもしれません」(亀山さん)

 しなくてもいいけれど、するのも悪くない。結婚はかくも軽い存在になっているのだという。

「阿川さんもきっとそう。結婚しようとしまいとふたりの関係はたぶん変わらない。ふと羽を休めた時に、婚姻届提出というオプションが頭に浮かんだというか…。今回の結婚も、ご当人たちはそれほど重い出来事だと受け止めていない気がします」(亀山さん)

 阿川さんの結婚に真摯な愛を見た人もいる。作家で自身も婚活中の黒川祥子さん(57才)が語る。

「年齢的にも子供という選択肢はないし、経済的にもゆとりがある。子孫を残すという生物的側面でも、お金でもない。純粋に個と個が結ばれた、美しい結婚だと思います」

 阿川さんは2015年夏に父を、S氏は翌年春に母を亡くした。互いに還暦を過ぎ、結婚につきものの「家」の問題もない。阿川さんとS氏のケースは、いわば“終活”としての結婚ともいえる。

関連記事

トピックス

12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《真美子さんのバースデー》大谷翔平の “気を遣わせないプレゼント” 新妻の「実用的なものがいい」リクエストに…昨年は“1000億円超のサプライズ”
NEWSポストセブン