男尊女卑傾向が残っていたバブル以前に青春を送った女性は、「保守的な家庭像」を見て育った人が多いためか、こんなふるまいをする傾向が強いという。しかし、意外なことに若い世代にも男尊女子は存在する。

「若い女性の場合、あえて自ら男尊女子という生き方を選択している。下手に出世して男性からやっかみを受けるより、男を立てておいたほうが楽というのが主たる理由ですが、単に『男性にモテたいから』という動機もあるようです」(酒井氏)

 九州における男尊女卑傾向は昔から言われていることだが、それも男尊女子がいるからこそだ。

「ある東京在住の九州男児は、『デートで、自分の前を歩く女は無理』『食事中にサラダを取り分けないような女はダメ』といって、交際していた東京女子と別れて男性を立ててくれる地元の九州女子と結婚しました。

 一方で、都会の男性たちは東京の女性に慣れているので、“一歩下がって”男性を立てる九州女子についうっとりしてしまう。福岡には“転勤族に博多美人をかっさらわれる”と苦々しく思っている地元の男性たちもいます」(酒井氏)

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 男尊女子は男性にとって、「そんな女性に出会いたい!」と思わせる存在である。しかし酒井氏は、「制度的に男女平等化への道が整ってもなかなか実現しないのは、男尊女子の存在も一因」と指摘する。

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