2007年1月7日まで放送していた『発掘!あるある大事典』は、健康や食にまつわる情報をわかりやすく伝えることで、平均視聴率15%をもつ人気情報バラエティ番組だった。しかし、番組中で使用した複数の実験や検査データにねつ造があると発覚、収録済みのぶんを放送しないまま番組終了となった。その結果、フジテレビは日曜夜の縦ラインの強さを失った。交代するように始まった『イッテQ』は、10年かけて盤石の縦ラインの要となった。
「そんなのいいわけですよ」と苦笑するのは、番組制作会社の30代ディレクター。番組編成における縦ラインの強さはあるものの、それを理由に新規企画に挑戦しないのは怠慢だと続ける。
「『イッテQ』の視聴率がいいのは、何より面白いからですよ。企画もロケもチャレンジし続け、コンテンツの強さを信じて番組をつくっている。その強さを信じていないプロデューサーの番組だと、冒険するような新しい企画を避けたり、人気タレントを不自然に出演させて満足したりするんですよ。テレビ東京の世界卓球中継も、関係ない芸能人の番組出演ナシで好評だったじゃないですか。コンテンツに力があれば、視聴者はついてきますよ」
縦ラインとコンテンツそのものの強さの両方をあわせもった日本テレビ日曜夜の縦ラインの強さは、しばらく続きそうだ。