芸能

真矢ミキ 芸能界で感じた「頭を打ってナンボ」の意味とは?

「生放送で自分の欠点に気づく」と真矢ミキ

 情報番組『ビビット』(TBS系)のMCなどを務める元宝塚のトップスター真矢ミキさんが、「頭打ってナンボ」と語った。その真意とは――。

 * * *
 数えてみたら、宝塚で過ごした年月と、その後の年月が同じ数字になっていた。19年。退団した頃、右も左もわからない“芸能界”という場所でうろうろしながらも、同じ年数を経たらきっと何かが見えるはず、と自分に言い聞かせてきた。けれど、果たして何か見えたのか? 正直言ってそれは今もわからない。

 でも、わからないという感覚こそが私を突き動かしている原動力であり、もしかしたら行き先も地図もないこの世界ではずっとこんな感覚なのかもしれない。

“舞台”

 それも宝塚という独特な表現方法を取る世界から私はやってきた。一公演が約2500人の客席数、そのため、国レベルの話が多い。「王が死んだぞー!」と毎日群衆の中を激動的に走っていた私が、お台所でお漬物をコンコンコン…みたいな日常の表現が求められる映像へ移住してきた。戸惑う事を想定内でいるべきだった。

 台詞を言えば音声さんが「もう少し小さな声で」と駆け寄ってくる。オマケに滑舌がよい。だから監督は「普通、普段の人間はそんなにハッキリ喋らないでしょ」とやってくる。 でも舞台経験の長い私は普段から一言一句人に伝わるように喋っていた(ここはアナウンサーの方と同じかもしれない)。伝えてナンボと思っていた。姿勢も良過ぎると何度も言われ…だから私はボソボソと喋り背を丸める事からはじめ、日々普通を探した。

 そして男役。

 女性としての多感な10代後半から20代、そして30代中盤までを男として生きたのだから、本当に稀有な私の人生。だから特に女性らしい女性にならなくてはとはじめの頃は焦り、変に女性を生きていた。色んなタイプの女性がいるというのに…それくらい女性は遠い同性だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン