「ヒアリはアブラムシが出す甘い体液を好むため、共存関係を維持するべくアブラムシを保護する習性があります」
もし日本にもヒアリが定着すれば、甚大な被害は避けられない。日本経済への影響を、アリの生態に詳しい九州大学の村上貴弘准教授がこう予測する。
「今は温暖な地域にしか生息できないといわれているが、ヒアリは環境適応能力が高いため、関東から沖縄までなら住み着く可能性は十分にある。各地の農業への影響はもちろん、東京、大阪、名古屋といった大都市で定着すれば、その被害額は甚大でしょう」
“蟻の一穴”の時点から凶暴すぎる。
※週刊ポスト2017年7月7日号