ライフ

櫻井よしこ氏 サムライ精神抱くこれまでの人生

櫻井よしこ氏が自身の人生を振り返る

 ジャーナリスト・櫻井よしこは1945年10月、日本の敗戦直後で大混乱の中にあったベトナム・ハノイの野戦病院で生を受けた。アジア各国を舞台に手広く貿易を営んでいた父がハノイに居を構えていたからだ。母は万一、フランス軍や連合軍がハノイに攻め込んできた時には、3階の窓から飛び降りて死ぬ覚悟を決めていたという。

 翌1946年5月、すべての財産を没収され、一文なしになった櫻井一家は、米国船籍のリバティ号に乗って命からがら浦賀にたどり着いた。しばらく新潟県小千谷の母の実家で骨を休めた後、母の実家から幾ばくかの資金を工面してもらい、父の地元・大分県中津市で再起を図る。住んだのは引揚者優先の「六軒長屋」と呼ばれる小さな家だった。

「木造の質素なおうちでね。でも敗戦した日本政府が住居のない国民のために建ててくれた精一杯の住宅ですよ。水道はなくて、水は井戸水を水瓶に蓄えていました。少ししてから隣町のちょっと上等な二軒長屋に引っ越して、中学2年の夏まで過ごしました」

 当時の思い出を聞くと、「遊んだ記憶しかないのよ」と櫻井は笑う。

関連記事

トピックス

エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
乱戦の東京15区補選を制した酒井菜摘候補(撮影:小川裕夫)
東京15区で注目を浴びた選挙「妨害」 果たして、公職選挙法改正で取り締まるべきなのか
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
NEWSポストセブン