外交や国防、憲法改正、歴史問題などに対する揺るがない姿勢と鋭い舌鋒ゆえ、ともすると強硬派のイメージを持たれるが、その根っこには、薬害エイズの被害者や北朝鮮による拉致被害者家族、中国に侵略され虐殺や激しい弾圧に晒されているチベットやウイグル、内モンゴルの人たちへの支援など、弱者に対する優しい視線がある。
「弱い者をいじめたり殺したりすることは絶対に許せません。弱きを助けるのは人類普遍の価値観。人間はフェアでなければならないと思います」
【PROFILE】さくらい・よしこ/1945年10月26日生まれ。新潟県長岡市出身。米紙「クリスチャン・サイエンス・モニター」東京支局員などを経て、1980年より『きょうの出来事』(日本テレビ系)キャスターを16年間務める。1995年、『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』(中央公論社)で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。国家基本問題研究所理事長、『言論テレビ』キャスター。『明治人の姿』(小学館101新書)など著書多数。最新刊は『一刀両断』(新潮社)。
●取材・文/大門龍 撮影/三島正
※週刊ポスト2017年7月7日号