青山愛アナと似たタイプだと、久冨慶子アナや新人の桝田沙也香アナなども適任だったのではないか。
タイミング的にまだ時期尚早という気がしないでもないけれど、あの田中萌アナをマツコや有吉にイジッてもらって、いっきに再生するという手もあったように思う。ちなみに、『〜新党』に採用された頃の夏目三久には、日テレ退社前の“写真誌”がチラついていた。が、それを一応はイジッた後、有吉が一言で封じ込めたのは有名な話だ。
が、番組が採用したのは今年9月で36才になる久保田直子アナ。同局の女性アナウンサーズの中では、もはや上から数えたほうが早いベテランアナだ。
その年齢とキャリアがあったからこそ、マツコ&有吉を手招きで迎えられたし、新セットの前で悪態をつく二人に対し、それほど時間や段取りを気にするようでもなく付き合えたのだろう。
番組名や内容は異なるが、夏目や青山アナを前任者とするならば、まず夏目は、自分のことをほとんど話さず、ずっと姿勢を正したまま、表情もほとんど崩さないことがウリだった。
一方、チャーミング笑顔が魅力的な青山アナは、終始、笑顔だったような記憶がある。
では久保田アナはどうかというと、必要とあらば、自分のことをぶっちゃけるし、アラフォー(と言っていいだろう)女性としての悲哀のようなものを出すことにも恐れがないようだ。
立教大学時代、のちにフジテレビアナウンサーになった本田朋子がグランプリに輝いたときの「ミス立教」で、準ミスだったのが久保田アナということで、ここでも二番手ではあったものの、美人であることには間違いない。東京生まれ、東京育ちという、いい意味で「前へ、前へ」と出るタイプではないことも大きな特徴だ。
でも、入社後もずっと2番手、3番手として仕事をこなしてきた久保田アナには、周囲を見渡して、絶妙のタイミングで自分を出す術が身についているのだと思われる。
とはいえ、元気で明るいキャラクターゆえ、弾けるような笑顔とトークが得意技。マツコ、有吉も、久保田アナには最初から全く遠慮がないようで、これまでの夏目や青山アナとは異なるトーク展開となっている。
そうかと思えば、『スーパーモーニング』や『ワイド!スクランブル』で、メインの女性キャスターや女子アナが「お休み」するときには久保田直子アナがピンチヒッターとして務めることも多いのである。
特に、『ワイド!スクランブル』の大下容子アナの代わりに橋本大二郎氏の横に座った際には、過去のピンチヒッターの誰よりも久保田アナはハマっていた気がする。
つまり、アナウンサーとしての立場をわきまえながら、周囲に目配りができて、でも大下アナより若いので、多少のキャピキャピ感もある…というのが久保田直子アナの魅力。
久保田直子アナには、“カラコン装着騒動”を恐れることなく、『〜かりそめ天国』で、さらに輝いてほしい。久保田アナの2番手、3番手ならではの持ち味がもっとも活かせるのがこの番組だと私は思っている。