芸能

室井滋 3匹の猫の「旅立ち」の日が近いサインを感じた

愛猫の死期を察知したと語る室井滋

「最期まで自宅で暮らしたい」と望みながらも、多くの人が病院で最期を迎えているのはなぜか。自宅で最期まで過ごすのは無理だと思っている、あるいは病院の方が長生きできると思っている人も多いだろう。

 しかし実際には、お金がなくても、ひとり暮らしでも、誰でも最期まで家で朗らかに生きることができ、自宅に帰ったことで余命が延びた人までいる…このたび、そんな奇跡と笑顔のエピソードが詰まった『なんとめでたいご臨終』(小学館)を著した在宅医療の医師・小笠原文雄さんと、女優・室井滋さんの初対談が実現した。

室井:今日は先生に聞いていただこうと思っていたことがあるんです。私はもう両親も亡くなって、そういう人の死に立ち会ったことは随分ないんですが、猫を6匹も飼っていて、どの子も高齢です。

 昨年から今年にかけて、そのうちの3匹が亡くなりました。1匹目は糖尿病で15才、2匹目は老衰で20才、先日亡くなった子も20才でした。長年飼っているから言葉も通じますし、私にとっては子供みたいなものなんです。

小笠原:そうでしょうね。私の患者さんでも、犬や猫を飼っていらっしゃるかたがたくさんいます。みなさん、その子がいるととても癒されるとおっしゃって、「だから絶対に入院をしない」というかたも結構います。

室井:1匹目の時は、「仕事から帰ってくるまで待っててね」と言ったら待っていてくれて、抱っこした私の腕の中で亡くなりました。2匹目の時は、どうしても泊まりがけの仕事に行かないといけなくて、しょうがなくて動物病院に預けたら…。

小笠原:そこで亡くなったんですね。

室井:真夜中にホテルで目が覚めたんですよ。あっと思ったら電話が鳴ったから、知らせたんだと思います。動物病院からでした。いちばん最近亡くなったキンちゃんは、この2匹の経験があったので、間もなくだなということがわかりました。先生の本に、死が迫ってきた時に人がどんな状態になるかを説明した「旅立ちの日が近づいたサイン」が載っていますが、猫も全く同じなんですよ。

小笠原:食欲がなくなって、歩けなくなって、という状態ですね。

室井:そうなんです。私が家にいられるだけいて、1か月ほど添い寝をしていました。最初は食欲が落ちてきて、トイレに行こうとがんばるんですけど、足がガクガクッとなって歩けなくなる。そういうことが目の前で起きて、とうとう寝たきりになりました。

小笠原:本当に人間と同じですね。

室井:お医者さんに「ずっと同じ向きに寝ていると体が痛いですよね」と聞いたら、「寝返りをさせてあげてください」と言うので、2時間おきにおせんべいをひっくり返すみたいにしていたんですけど、嫌がって、その時だけニャアと、すごい声を出すんですよ。

小笠原:ほう、なるほど。

関連キーワード

関連記事

トピックス

6月は“毎年絶好調”というデータも(時事通信フォト)
《ホームラン量産モードの大谷翔平》6月は“毎年絶好調”で「月間20本塁打」もあるか? 見えてくる「年間60本塁打」昨季を超える異次元記録
週刊ポスト
イケオジたちの魅力を山田美保子さんが語る
竹野内豊、仲村トオル、阿部寛、そしてロバート秋山竜次も…“アラフィフ・アラ還”イケオジ芸能人たちの魅力 高身長という共通点も
女性セブン
“教育虐待”を受けたと主張する戸田容疑者の家庭環境とは── (時事通信社)
「母親から数万円の振り込み断られた」東大前駅切りつけ事件・戸田佳孝容疑者(43)の犯行動機に見える「失われた世代」の困難《50万人以上の高齢者が子に仕送りの推計データも》
NEWSポストセブン
秋篠宮と眞子さん夫妻の距離感は(左・宮内庁提供、右・女性セブン)
「悠仁さまの成年式延期」は出産控えた姉・眞子さんへの配慮だった可能性「9月開催で眞子さんの“初里帰り”&秋篠宮ご夫妻と“初孫”の対面実現も」
NEWSポストセブン
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《フリーク・オフ衝撃の実態》「全身常にピカピカに」コムズ被告が女性に命じた“5分おきの全身ベビーオイル塗り直し”、性的人身売買裁判の行方は
NEWSポストセブン
大食いYouTuber・おごせ綾さん
《体重28.8kgの大食いタレント》おごせ綾(34)“健康が心配になる”特殊すぎる食生活、テレビ出演で「さすがに痩せすぎ」と話題
NEWSポストセブン
美智子さまが初ひ孫を抱くのはいつの日になるだろうか(左・JMPA。右・女性セブン)
【小室眞子さんが出産】美智子さまと上皇さまに初ひ孫を抱いてほしい…初孫として大きな愛を受けてきた眞子さんの思い
女性セブン
出産を間近に控える眞子さん
眞子さん&小室圭さんがしていた第1子誕生直前の “出産準備”「購入した新居はレンガ造りの一戸建て」「引っ越し前後にDIY用品をショッピング」
NEWSポストセブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《永野芽郁が見せた涙とファイティングポーズ》「まさか自分が報道されるなんて…」『キャスター』打ち上げではにかみながら誓った“女優継続スピーチ”
NEWSポストセブン
子育てのために一戸建てを購入した小室圭さん
【眞子さん極秘出産&築40年近い中古の一戸建て】小室圭さん、アメリカで約1億円マイホーム購入 「頭金600万円」強気の返済計画、今後の収入アップを確信しているのか
女性セブン
カジュアルな服装の小室さん夫妻(2025年5月)
《親子スリーショットで話題》小室眞子さん“ゆったりすぎるコート”で貫いた「国民感情を配慮した極秘出産」、識者は「十分配慮のうえ臨まれていたのでは」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「コメ上納」どころではない「議員特権の米びつ」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「コメ上納」どころではない「議員特権の米びつ」ほか
NEWSポストセブン