「監督就任のタイミングが悪かったと思う。どんなチームでも長期的に見れば戦力には“過渡期”があり、いまの巨人はまさにその時期。常に勝利を求められる巨人は、毎年、他チームから選手を連れてくるため、戦力がダブつく。今年なら一塁の阿部(慎之助)、村田(修一)、マギーと同じポジションに集中している。
私のときも清原、江藤らがファーストで被っていた。しかも清原は2年間怪我ばかりで……。もちろん、選手のやりくりも含めて監督の責任ですが、チームを生まれ変わらせるには時間がかかるのも事実。私は志半ばで解任されて、後任の原(辰徳)に美味しいところを持っていかれた(苦笑)。高橋監督に関しては、フロントは我慢して、最低でも5年は待ってあげるべきです」
時折グチを漏らすものの苦しむ後輩監督を優しくフォローする堀内氏。最後にこんなアドバイスを送った。
「7月中に勝率を5割に持っていけば、8~9月で勝負ができる。打撃の改善はすぐには難しいので、終盤3イニングを任せられるリリーフ体制を早く整えて逆転負けを減らすことが重要。高橋監督にとっては試練だね。“勝ちたい”という信念だけは曲げるな!」
由伸監督は大先輩の金言に耳を傾け、巻き返せるか。
※週刊ポスト2017年7月21・28日号