特殊詐欺犯グループの一部は、独自に「方言での会話方法」をマニュアル化し部下に配布。それを元に「オレオレ詐欺」を実行しようと試みていたのが、彼らの目論見は甘かった。当局関係者も自信ありげに説明をする。
「お年寄りの多い地方ほど、自治体や当局からの指導が徹底しており、固定電話にかかってきた電話には、まず疑ってみるという対策が徹底されている。相手が変な方言で話してきたら、より強い方言で返してみよう、などといった具体的な自治体の指導も功を奏している」
しかし安心ばかりしていられるわけではない。使えなくなったリストを元に、悪質な訪問販売や泥棒など異なる手段による犯罪行為に手を染める連中が必ず出てくる、そう指摘する声も上がっている。
「弱り切った金持ちの老人がそこにいるとすれば…。食えなくなった半グレはなんでもします」(前出の元リーダー)
どこまでも卑怯な連中は、どこまでも狡獪に、ありとあらゆる手で人の幸福や安定を蝕もうとやってくるのだ。