彼の政治理念は、「格差是正」と「新自由主義反対」なのに、間違った道具を使うから、実際にやっていることは真逆なんです。天皇陛下の生前退位にしても、一代限りにする法律をつくったが、彼の本来の主張は私と一緒で「生前退位は認めない」で、これもやっていることは逆。
ろくでもない連中のなかから道具を選ぶんだから、こうなるのも無理ないかと思いますが、安倍総理の弱点は決断力がないことです。
稲田(朋美)防衛相の問題が出たときに、私は電話で「稲田をすぐに切れ」と伝えたが、彼はやらなかった。次の内閣改造で更迭するからそのときでいいと思ったのかもしれないが、投票日前日に更迭しておけば都議選はもう少しマシな結果になっていた。こんな簡単な決断もできないのです。
しかし、政権の支持率も下がってきたのだから、ここは決断して首の周りに巻きついている連中を切り捨て、最後は自分の信じる道を進んでみてはいかがだろうか。
※週刊ポスト2017年7月21・28日号