社内の雰囲気も独特。社長と呼ばず「白井さん」と声をかける社員。組織図はしごくシンプルで、階層は「トップ」「マネージャー」「担当者」のたった3つしかない。「互いにさん付けで呼び、組織をフラット化することで声が届きやすくなる」という。
30期増収増益の原動力。それは、「変化」をパワーの源として活用する企業姿勢に尽きる。「DNAは変化」と白井社長。その言葉から神髄が浮かび上がってきた。
銀座、池袋、新宿とポイントになる都心部に進出し、いよいよ最大級の旗艦店を渋谷にオープンしたニトリ。伸び悩む商業施設が多い中、都心の消費者の行動にいったいどんな「変化」を生み出そうというのか。いよいよニトリ第二章は山場を迎えた。
【PROFILE】やました・ゆみ●五感、身体と社会の関わりをテーマに取材、執筆。日経新聞で海外ドラマ評、ネットでメディア批評コラムも執筆中。7月に『なぜ「近大発のナマズ」はウナギより美味いのか』(光文社)を刊行。他に『広島大学は世界トップ100に入れるのか』(PHP新書)等著書多数。江戸川区景観審議会委員。
※SAPIO2017年9月号