これらの中国も最も重要な3市のトップ人事に共通するのは習氏の腹心である「浙江閥」の一員ということで、習氏の1強体制を盤石にする狙いがあるのは間違いない。
その一方で、権力基盤が弱体化しているのは上海閥だ。派閥の牙城である上海市トップの座を奪われたほか、派閥のトップである江沢民元主席は健康不安を抱えており、党大会の最高人事を協議する、夏の避暑地・北戴河での会議には出席できないと博聞新聞網は伝えており、上海閥の影響力低下は必至だ。
『習近平の正体』などの著書がある中国専門家の相馬勝氏は「党大会までの3、4か月で、習氏は最高指導部人事を腹心で固めて、党大会後のあと5年間の任期で自身の歴史的な名声を確立したいところだ」などと指摘している。