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『メアリと魔女の花』アッと驚く細部に宿る秘密

SEKAI NO OWARIが歌う『メアリと魔女の花』の主題歌『RAIN』のジャケット

 少女がほうきに乗って黒猫と一緒に冒険する物語『魔女の宅急便』が日本中を席巻してから28年。「魔女、ふたたび」というキャッチコピーを掲げ、スタジオジブリ出身の米林宏昌監督が満を持して放った映画『メアリと魔女の花』にかけられている“魔法”の正体とは…?

 魔法学校の最高峰・エンドア大学でメアリがいちばん初めに出会うのが独創的なヘアとファッションで存在感を放つ、天海祐希(49才)演じる校長のマダム・マンブルチューク。スタジオポノックを立ち上げた西村義明プロデューサーはこう語る。

「米林監督や作画監督とどんな魔女がいいかと迷っていたときに『こんな魔女は?』とレディー・ガガを提案したんですよ。年月を重ねた設定で太らせたら、結果的に女優の塩沢ときさん似になりました」

 メアリがエンドア大学を訪れた際、最初に見学するのが1年生の授業。そこでは魔法使いの基本であるほうきの扱い方の指導の真っ最中なのだが、厳しくほうきを教える先生の声は、西村さん自らが担当している。

「ジブリでは家内制手工業というか、わりとスタッフが脇役の声を担当していました。『となりの山田くん』(1999年)でもケセラセラを歌う時に合唱団を使うのではなく、スタッフを全員かき集めて、“はい、みんなで歌って”なんてね。ほうきの授業ではぼくが先生で、叩かれる学生は米林監督です(笑い)」(西村さん)

 ちなみに『借りぐらしのアリエッティ』でも、監督自身が引っ越し業者の声で登場しているとか。

 主題歌の『RAIN』は人気バンド・SEKAI NO OWARIのオリジナル。米林監督がメンバーを描き下ろしたシングルジャケットも話題だが、本編にはあるメンバーが“出演”して劇中でもコラボしている。

「魔法によって変身させられた動物たちが活躍するシーン辺りで、DJ LOVEさんが出てきます」(西村さん)

 思わず「ここにいたのかぁ」とうなってしまうほど、巧みに潜んでいるDJ LOVE。見つけたら、お宝発掘の達成感が味わえること間違いなし!

 変身させられた動物たちが閉じ込められた「金庫室」の扉には、なにやら魔法文字が。この魔法文字、よ~く見てみると、あっと驚くワードが隠されている。

「魔法の力でロックされてメアリがはじき飛ばされるこの扉には、誰もが知るアニメ作品のタイトルが隠されています」(西村さん)

 キャストやスタッフの名前が連なるエンドロールの中に、ジブリにまつわる重要な人物の名前と彼らへの“想い”が綴られて話題となっている。

 その“想い”については、「ここでは、胸に秘めておきたい」と語る西村さん。

 ぜひ劇場で確認してほしい。話しながら、「ぼく自身もまだ気づいていない“何か”がありそうですね」と笑う西村さん。もしかしたら、あなたが第一発見者になれる隠れネタが、まだまだあるかもしれない。

※女性セブン2017年8月17日号

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