スポーツ

「松井5敬遠」明徳義塾・馬淵史郎監督が報道陣に人気の理由

甲子園で人気監督(写真:アフロ)

 明徳義塾高校・馬淵史郎監督が報道陣に人気があるという。一般の野球ファンが持つイメージとはギャップがありそうだ。魅力の秘密はなにか。現地で取材を続けるフリーライターの神田憲行氏が説明する。

 * * *
 甲子園に出場すると、記者の取材の囲みが最後までとけないで、ずっと人の輪が出来ている監督さんがいる。

 明徳義塾高校の馬淵史郎監督もそのひとり。明徳義塾が甲子園に来ると、私も試合前取材の最初から最後までずっと馬淵さんの前にいる。

 その魅力は野球についての高い見識、も、あるが、やはりユーモアだ。たとえば今大会では1回戦の試合前、

「うちは下位打線からチャンス作って点を取ることが多い」

 と自チームの説明をしながら

「7、8、9番でチャンス作って、1、2番でランナー返して、ほんで3、4、5番でチェンジや(笑)」

 と笑わせる。延長戦を制した1回戦の試合後の取材では、テレビインタビューを受けるお立ち台に登る際に汗だくの顔をタオルで拭きながら、

「はぁ~勝ったわ……」

 とつぶやいて周りの記者を和ませた。

 2回戦は雨で順延になったが、雨天練習場での取材でも、取材用のお立ち台に登ることを高野連関係者に促されて、

「ここに登んの? なんか勝ったみたいやわあ」

 といそいそと上がって、記者たちを笑わせた。

 名言も多い。去年は投手の理想の立ち上がりについて、

「飯炊くみたいに」

 と形容した。そのココロは、「初めチョロチョロ」である。派手に三振を取って力投型で立ち上がるのでなく、内外野に打たせて取る、静かな立ち上がりがいい、ということだ。

 過去の名言で私のお気に入りは、最近はあまり言わなくなったが、負けて甲子園から帰るときに言い残していく

「終着駅は始発駅」

 というものがある。失敗から立ち上がって再スタートを切るときに自然と胸にわき起こるような、汎用性の高い言葉だと思う。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田中容疑者の“薬物性接待”に参加したと証言する元キャバクラ嬢でOLの女性Aさん
《27歳OLが告白》「ラリってるジジイの相手」「女性を切らすと大変なんだ…」レーサム創業者“薬漬け性接待”の参加者が明かした「高額報酬」と「異臭漂うホテル内」
週刊ポスト
明るいご学友に囲まれているという悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さまのご学友が心配する授業中の“下ネタ披露” 「俺、ヒサと一緒に授業受けてる時、普通に言っちゃってさぁ」と盛り上がり
週刊ポスト
「大宮おじ」「先生」こと飯田光仁容疑者(32)の素顔とは──(本人SNS)
〈今日は〇〇にゃんとキスしようかな〉32歳無職が逮捕 “大宮界隈”で少女への性的暴行疑い「大宮おじ」こと飯田光仁容疑者の“危険すぎる素顔”
NEWSポストセブン
TUBEのボーカル・前田亘輝(時事通信フォト)
TUBE、6月1日ハワイでの40周年ライブがビザおりず開催危機…全額返金となると「信じられないほどの大損害」と関係者
NEWSポストセブン
インド出身のYouTuberジョティ・マルホトラがスパイ容疑で逮捕された(Facebookより)
スパイ容疑で逮捕の“インド人女スパイYouTuber”の正体「2年前にパキスタン諜報員と接触」「(犯行を)後悔はしていない」《緊張続くインド・パキスタン紛争》
NEWSポストセブン
ラウンドワンスタジアム千日前店で迷惑行為が発覚した(公式SNS、グラスの写真はイメージです/Xより)
「オェーッ!ペッペ!」30歳女性ライバーがグラスに放尿、嘔吐…ラウンドワンが「極めて悪質な迷惑行為」を報告も 女性ライバーは「汚いけど洗うからさ」逆ギレ狼藉
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
小室眞子さん第一子出産で浮上する、9月の悠仁さま「成年式」での里帰り 注目されるのは「高円宮家の三女・守谷絢子さんとの違い」
週刊ポスト
田中圭の“悪癖”に6年前から警告を発していた北川景子(時事通信フォト)
《永野芽郁との不倫報道で大打撃》北川景子が発していた田中圭への“警告メッセージ”、田中は「ガチのダメ出しじゃん」
週刊ポスト
夏の甲子園出場に向けて危機感を表明した大阪桐蔭・西谷浩一監督(産経ビジュアル)
大阪桐蔭「12年ぶりコールド負け」は“一強時代の終焉”か 西谷浩一監督が明かした「まだまだ力が足りない」という危機感 飛ばないバットへの対応の遅れ、スカウティングの不調も
NEWSポストセブン
TBS系連続ドラマ『キャスター』で共演していた2人(右・番組HPより)
《永野芽郁の二股疑惑報道》“嘘つかないで…”キム・ムジュンの意味深投稿に添付されていた一枚のワケあり写真「彼女の大好きなアニメキャラ」とファン指摘
NEWSポストセブン
逮捕された不動産投資会社「レーサム」創業者で元会長の田中剛容疑者
《無理やり口に…》レーサム元会長が開いた“薬物性接待パーティー”の中身、参加した国立女子大生への報酬は破格の「1日300万円」【違法薬物事件で逮捕】
週刊ポスト
2日間連続で同じブランドのイヤリングをお召しに(2025年5月20日・21日、撮影/JMPA)
《“完売”の人気ぶり》佳子さまが2日連続で着用された「5000円以下」美濃焼イヤリング  “眞子さんのセットアップ”と色を合わせる絶妙コーデも
NEWSポストセブン