徳川:学習院を卒業後、私は日本郵船に入社して海外を飛び回っておりました。古い会社ですのでわりとそういった偉人の子孫はゴロゴロいらっしゃいまして。田安徳川家(江戸時代中期に分家した徳川氏の一支系)の松平宗紀さん(現・越前松平家20代目当主)も同じ会社だったのですが、2人とも特別扱いされることなく、バンバン叱られました。
大谷:しかし、「徳川」の名前は大きい。僕は金融機関に勤めながら、国内外で古武道を教えているのですが、外国の人たちの間でも「ショーグン・トクガワ」の名前は有名だった。
徳川:それはひしひしと感じます。日本郵船時代にニューヨークに駐在していた頃、こちらから「徳川の子孫だ」と売り込んだわけでもございませんのに、周りの人から「ヘイ! ショーグン!」と声をかけられるようになりまして。その時は私もいい気になって「イエス!」って答えていたけどね。
一同:はっはっは(笑い)。
小早川:今回は初めて皆さまにお会いできて、色々とお話を伺えて幸せでした。石田さんから“お許し”もいただけましたし。
石田:同じ西軍だった大谷さんとは新年会をやったりと顔を合わせる機会が多いのですが、これからはこのメンバーで一緒に酒を呑む、なんてのも良いですね。
徳川:では、これにて和解、ということで。
一同:はっはっは(笑い)。
※週刊ポスト2017年9月1日号