国内

「差別的投稿で学生が訓告処分」がはらむ深刻な問題

評論家の呉智英氏

 愛知県の男子学生がツイッターに書き込んだ投稿内容が差別的だとして、大学は学生を訓告処分にしたという。評論家の呉智英氏は、「大学の理念と内面の自由を認めない処分」として疑問を呈する。

 * * *
 七月十九日付朝日新聞(名古屋本社版)が異様な事件を報じている。見出しは「男子学生 差別的投稿で『訓告』処分」。記者名は黄澈(こうてつ)とある(原文にルビはない。あるいは読みは「きい・きよし」かもしれない)。

 記事によると、愛知淑徳大学の学生がツイッターに「朝鮮人を皆殺しにしろ」と書き込んだ。北朝鮮のミサイル発射の報に接し、実名で投稿したものである。

 これを指摘する電話があり、大学が調査。学生が事実を認めたため「学則で定めた訓告〔処分〕とし、反省文の提出を求めること」にした。同大は「違いを共に生きる」を基本理念に掲げており、「深刻な問題と受け止めた」という。

 確かに、別の意味で深刻な問題である。学生運動が盛んだった一九六〇年代・七〇年代だったら、こんな事件は起きなかった。

 一九六〇年の「安保闘争」では、全学連が「岸(首相)を殺せ」と叫んでデモ行進したが、これによって処分された学生は日本中の大学で一人もいない。まして良心の自由を踏みにじる反省文強制など大学で起きるはずはなかった。

関連キーワード

トピックス

無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
”アナウンサーらしくないアナウンサー“と評判
「笑顔でピッタリ腕を絡ませて…」元NMB48アイドルアナ・瀧山あかねと「BreakingDown」エース・細川一颯の“腕組み同棲愛”《直撃に「まさしくタイプです(笑)」》
NEWSポストセブン
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一(右/番組の公式サイトより)
《TOKIO・国分太一が無期限活動休止》「演者とスタッフは“独特の距離感”だった」関係者が明かす『鉄腕DASH』現場の“特殊な事情”
NEWSポストセブン
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一(右/番組の公式サイトより)
《スタッフに写真おねだりか》TOKIO・国分太一は「コンプライアンス上の問題行為が複数あった」…日本テレビに問い合わせた結果
NEWSポストセブン
TOKIOの国分太一
《日テレで緊急会見の意味は》TOKIO国分太一がコンプラ違反で活動休止へ 「番組降板」「副社長自らスキャンダル」の衝撃
NEWSポストセブン
悠仁さまの大学進学で複雑な心境の紀子さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、今年秋の園遊会に“最速デビュー”の可能性 紀子さまの「露出を増やしたい」との思いも影響か
女性セブン
グラビアのオファーも多いと言われる中川安奈アナ(本人のインスタグラムより)
《SNSで“インナーちらり笑”》元NHK中川安奈アナが森香澄の強力ライバルに あざとキャラと確かなアナウンス技術で「ポテンシャルは森香澄以上」との指摘
週刊ポスト
お疲れのご様子の雅子さま(2025年、沖縄県那覇市。撮影/JMPA) 
雅子さまにささやかれる体調不安、沖縄訪問時にもお疲れの様子 愛子さまが“異変”を察知し、とっさに助け舟を出される場面も
女性セブン
不倫が報じられた錦織圭、妻の観月あこ(Instagramより)
《錦織圭・モデル女性と不倫疑惑報道》反対を押し切って結婚した妻・観月あことの“最近の関係” 錦織は「産んでくれたお母さんに優しく接することを心がけましょう」発言も
NEWSポストセブン
不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《美女モデルと不倫》妻・観月あこに「ブラックカード」を渡していた錦織圭が見せた“倹約不倫デート”「3000円のユニクロスウェットを着て駅前チェーン喫茶店で逢瀬」
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン