国内

大前研一氏、小選挙区主張した田原総一朗&筑紫哲也に意見

大前氏が民進党に提言

 解散・総選挙が近づいている。民進党の新しい代表に選ばれた前原誠司氏は代表選の中で「次期衆院選で政権交代を目指す」と述べた。しかし、近著『武器としての経済学』が話題になっている経営コンサルタントの大前研一氏は、この目標自体が大間違いであり、手強い“健全野党”を目指すべきだと指摘している。大前氏が、民進党の未来を展望する。

 * * *
 民進党が本来、自民党に対してぶつけるべきは「国家運営の仕掛け」を根本から変える論議のはずである。

 なぜ日本は“変われない国”になったのか? その最大の原因は1994年の「小選挙区制」導入であり、それを主導した小沢一郎自由党代表(元・民主党代表)の大罪だと私は考えている。

 当時のマスコミは、ジャーナリストの田原総一朗氏やニュースキャスターの筑紫哲也氏らが旗振り役となり、定数2人以上の中選挙区制から定数1人の小選挙区制に移行して政権交代が可能な二大政党制を実現しなければならない、と主張していた。それに賛成すれば「改革派」とされ、反対した私などは「守旧派」というレッテルを貼られた。だが実際、細川護煕内閣への政権交代は中選挙区制のまま実現している。

 では、小選挙区制が導入された結果、何が起きたか? 風が吹くと一気にブームが巻き起こるため、政治が非常に不安定になるとともに、「○○チルドレン」というド素人が多数当選し、スキャンダルを連発して税金の無駄遣いを重ねている。

 また、中選挙区制では加藤紘一氏や近藤鉄雄氏、愛知和男氏といった天下国家や外交を論じる政治家が登場して議席を維持することができたが、小選挙区制になってからは次の選挙で当選することしか眼中になく、「おらが村」に予算を引っ張ってくるだけの小粒な“運び屋”ばかりになってしまった。

関連記事

トピックス

17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】ストーカー・和久井学容疑者は 25歳被害女性の「ライブ配信」を監視していたのか
週刊ポスト
本誌『週刊ポスト』の高利貸しトラブルの報道を受けて取材に応じる中条きよし氏(右)と藤田文武・維新幹事長(時事通信フォト)
高利貸し疑惑の中条きよし・参議院議員“うその上塗り”の数々 擁立した日本維新の会の“我関せず”の姿勢は許されない
週刊ポスト
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
高橋一生と飯豊まりえ
《17歳差ゴールイン》高橋一生、飯豊まりえが結婚 「結婚願望ない」説を乗り越えた“特別な関係”
NEWSポストセブン
西城秀樹さんの長男・木本慎之介がデビュー
《西城秀樹さん七回忌》長男・木本慎之介が歌手デビューに向けて本格始動 朝倉未来の芸能事務所に所属、公式YouTubeもスタート
女性セブン
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
女性セブン
フジ生田竜聖アナ(HPより)、元妻・秋元優里元アナ
《再婚のフジ生田竜聖アナ》前妻・秋元優里元アナとの「現在の関係」 竹林報道の同局社員とニアミスの緊迫
NEWSポストセブン
大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田首相の脱法パーティー追撃スクープほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田首相の脱法パーティー追撃スクープほか
NEWSポストセブン