厚労省の調査(2016年)によると、「悩みやストレスがある」と答えた人の割合は、40代女性が最も高く(58.7%)、次いで30代女性が高かった(58.6%)。また、統計数理研究所の調査(2013年)では、「この1か月間にイライラしたことがある」という若年層の女性が急増しており、20~30才代では4人に3人がイライラ経験を認めた。

 警視庁によれば2012年に54件だった妻からのDV相談件数は2016年に953件まで急増し、『犯罪白書』によれば、刑務所に入所する受刑者のうち女性が占める割合も年々増えている。50代男性はこんな実感を持っている。

「一昔前は、混んでいる通勤電車の中で女性にぶつかっても、お互いに“すいません”ってニコッとしておわりでした。でも、今の若い女性は、すごい睨み方をしますよね。目上であろうが関係なく」

 なぜ女性たちはそんなに“攻撃的”になってしまったのか。前出の稲増教授が言う。

「30代を中心とした若い女性は、非正規労働者が急激に増えていて収入が少ない。しかも昔みたいに結婚相手の男性に経済的に頼れるわけでもなく、自己責任を求められる。先行きの見えない不安からイライラする女性が多いのではないでしょうか」

 総務省の「労働力調査」の推移を見ると、女性の非正規労働者が増える一方で、バリバリ働く正社員も増えている傾向が見てとれる。そんな格差が、30代女子たちのイライラに繋がっているのかも。

 今回の騒動でも、最初にブログで《作品に対しての愛はこの人は全くないんだなと確信しました》と鈴木を断罪したのは30代の鳳だった。

 女性の活躍なくして日本の活性化はあり得ない。それなのに「女同士」で足を引っ張り合っても、ダメな男がのさばるだけなのになァ…。

※女性セブン2017年10月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン