国内

東京パラに向け意義高まる「パイロットウォーク」開催

脳障がいの予防を呼びかける「2017パイロットウォーク」

 10月1日、秋晴れのもと、脳関連障がいがある人たちと家族や支援者、約350人が東京都千代田区の憲政記念館から国会前庭にかけて歩く、「2017パイロットウォーク」が開催された(主催:パイロットインターナショナル日本ディストリクト、桜東京パイロットクラブなど東京地区5クラブ、後援:スポーツ庁など)。パイロットクラブとは、1921年、米ジョージア州で設立された団体で、現在は日本でも36のクラブと学生によるアンカークラブが、全国で地域に根差したボランティア活動を行っている。日本パイロットクラブ2017-18年度ガバナー、鎌田滋子氏は、今回のイベントについてこう語る。

「このイベントは、1996年、日本全国のパイロットクラブの呼びかけによって始まりました。脳関連障がいに悩む方々の支援と脳の大切さを訴えるとともに、脳障がいの予防を呼びかけるチャリティーです。2008年からは世界中のパイロットクラブ所在地でも開催されています。障がい者と健常者が一緒に歩くことで『両者が共に歩める社会を実現したい』という思いが込められています」

 参加したのは、認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本・東京、高次脳機能障害者小金井友の会 いちごえ会、NPO法人りんご村(台東区身障児者を守る父母の会)などの団体や個人参加者などさまざま。国会前庭の散歩を楽しみながら、情報交換をしたり、記念撮影をしたりしながら、約1.3kmのコースを歩いた。

「家族4人で参加しました。2回目ですが、ゆったりと歩くことでみんながお互いを受け入れ合っているという雰囲気が作られていて、安心できます。毎年、都内の名所を散歩できるという趣向もいいですね」

「主人と子どもは3回目、私は初めての参加です。いろいろな方が参加されていて、このイベントがなければ知り合えなかった人たちと交流できるのがうれしいです」

参加者で特別支援学校の教諭経験者は、こうしたイベントの存在が広まり、活動の輪がさらに広い世代、広い分野に広まることへの期待感を語った。

「2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、障がい者と健常者が共に歩める社会への意識は強まっていきます。ますます『パイロットウォーク』の意義も高まっていくと思います」(鎌田氏)

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン