国内

がん夫との離婚を考える妻は冷たいか? 夫婦関係に大きな変化

がんの夫をかかえた妻の苦悩

「ぼくがついている」「大丈夫」「一緒に頑張ろう」…もしあなたががんを宣告されたら、夫から掛けてほしいのはこんな言葉だろうか。だが、今、闘病中の妻に真逆の言葉を浴びせる夫が増えているという。2人に1人ががんになる時代、「献身的介護」を美徳とする日本の夫婦関係に大きな変化が生まれていた――。

 闘病しながら夫との関係に悩む女性がん患者がいる一方、“支える側”になった女性も、多くの悩みを抱えている。

 あるインターネットの掲示板には「がんの夫と離婚を考えてしまう私は冷たいですか?」というタイトルで、このような投稿がある。

〈8月半ば頃に夫のステージ3の癌が発覚、手術はできず、先月から毎日放射線治療、週1回の抗がん剤治療をしています。現在、夫は会社を休職しています。病院に行く時は、毎回私も付き添っているのですが、先日病院が混んでいて、朝の7時に自宅を出て、帰宅したのが19時半頃と1日がかりでクタクタになり、私が夕飯も外食か何か買って家で食べようと言うと、お昼も外食で体に悪いのに夜も外食なんてだめだ、手抜きしないで料理をしろ、俺(夫)は病人なんだから、俺にもっと気を遣えと怒り口調で言われました。

 夫は病気のストレス、抗がん剤でつらいんでしょうけど、でも、もう私は精神的、肉体的に限界で疲れました。最近、今の現状から解放されたくて離婚を考えてしまう私がいるのですが、私は冷たい人間ですか?〉

 男性は重大な病などへの恐怖心が強い。病気に自分が罹ったとわかれば、パニックに陥ってしまう人は数知れず、そんな夫に悩む妻は少なくない。本誌・女性セブン取材でも、がんを機に夫の性格が豹変し、苦悩する妻の声は多数聞こえてきた。都内在住の事務職・小島由美さん(仮名・33才)が語る。

「3年前、夫に舌がんが発覚してから日常が一変しました。すぐに抗がん剤と放射線治療を開始したのですが、放射線治療をすると味覚障害が出るんです。夫はそれでナーバスになり、食事のときにカリカリするようになった。

 後遺症で口が乾いて食事量が減るのですが、私が少しでもご飯を多く口に入れようとすると『こんなに食えないだろ!』と怒って手をつけずふて寝する。置き去りになった茶碗を見て涙が止まりませんでした」(由美さん)

 夫ががんになったと知ると両親から離婚を勧められたという。

関連記事

トピックス

俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン