「老眼には白内障、緑内障、スマホ老眼などの別の疾患が隠れているケースが少なくありません。最初は、まず眼科で正確な診察を受けるべきです。しかし、レンズやフレームなどの専門的なアドバイスは、メガネ店の方が懇切丁寧でわかりやすいでしょう」(スマイル眼科クリニックの岡野敬院長)
メガネ店の良し悪しを見極める際に注目したいのが、公益社団法人日本眼鏡技術者協会の「認定眼鏡士」資格だ。現在7000人が認定されており、ホームページ上での検索も可能である。
「認定眼鏡士が在籍しているお店なら安心できます。さらに『自分も40代から老眼なんです』という店員なら、こちらの悩みを理解して、経験に基づいた提案をしてもらいやすい」(メガネライターの伊藤美玲さん)
自分の目にピッタリと合った老眼鏡を手に入れても、使い方を間違えてしまえば意味がない。枕元に置いておいたら踏んでしまったなど、フレームがゆがんでしまったというのはよくある話。
「わずかでもフレームにゆがみがあると、焦点が合わなくなってしまいます。視界が悪くなり老眼が進行したかなと思ってメガネ店に行くと、フレームを直してもらっただけで、またよく見えるようになるケースは多い。老眼鏡は定期的にメンテナンスすることが大切です」(前出・鈴木さん)
また、フレームだけではなく、レンズの点検も重要だ。
「老眼鏡のレンズの寿命は、およそ2年くらいです。コーティングが剥がれたり、肉眼ではわからない傷がついたりするなど、劣化していきます。そうした古いレンズを使い続けると、老眼の進行が早くなることがあります。
2年をメドにして点検し作り直す。レンズを常にいい状態に保っておくことが、結局は目のためになるのです」(鈴木さん)
※女性セブン2017年11月2日号