「長年の食生活がたたり、亜鉛不足で味蕾の機能が低下して味を感じなくなっていた。そのせいでさらに食べなくなるという悪循環だったようです。いかに異常な状態だったのか、ようやく自覚できました」(坂本氏)
味覚障害の診療を行なう中川駅前歯科クリニックの二宮威重院長が語る。
「味覚障害の症状には様々なパターンがあり、『味がしない』だけではなく、何を食べても苦味を感じたり、水にまで雑味を感じることもあります。味覚障害は発症から半年以内に受診すると症状が改善しやすいという研究報告もあるので、日々の食事に少しでも異変を感じたら受診を勧めます」
食欲の秋、自分の味覚のチェックも怠らないようにしたい。
※週刊ポスト2017年11月3日号