政治部だけの争いであれば、「2019年3月末退位」をスクープした朝日や今回の「臨時国会冒頭解散」を抜いた日テレ政治部の“スクープ力”が頭一つ抜けているといわれるが、社会部にもチャンスがあるとなると、「陛下退位のご意向」「眞子さまご婚約」の2大スクープをモノにした橋口和人・宮内庁キャップのいるNHK社会部も絡んでくる。各社、政治部と社会部が入り乱れての戦いとなるのだ。
争奪戦はすでに佳境を迎えている。新元号の発表時期について、朝日は「来春に前倒しする案も浮上」と報じたが、さらに早まるとの見方があるのだ。
「改元に伴う行政文書の改訂、カレンダーや手帳業者への影響もある。『国民に迷惑をかけたくない』と退位を発表された陛下のご意思を踏まえ、年内に発表の可能性もある」(官邸筋)
全国紙政治部記者はいう。
「新元号をキャッチできても、早すぎるタイミングで報道すると、その時点で変えられてしまう。“決戦”は官邸発表の当日早朝だろう。朝刊に載せずに、ネット版で早朝にアップし、号外を打つ手もある。もちろん、ネタが掴めればだが」
「平成」の一報は各紙同着だった。今回はどうなるか。
※週刊ポスト2017年11月10日号