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プロ野球CS開催の是非 球団・メディアにはメリットも多数

DeNAの躍進でCS加入者も増加(撮影:山崎力夫)

 セ・リーグでシーズン3位の横浜DeNAベイスターズが日本シリーズに進出したことでクライマックスシリーズ(以下、CS)の是非が取り沙汰されている。優勝した広島と14.5ゲーム差をつけられての3位であり、もし日本シリーズでソフトバンクに惨敗した場合、制度見直しの声があらためてクローズアップされる可能性もある。テレビ局関係者が話す。

「CSが始まった時から、このような状況が起きることは想定されていました。たしかにセパ各リーグ6球団ずつの現状で、3位のチームが日本シリーズ進出することへの違和感は拭えません。それでも、メディアにとってはCSが明らかにプラスに働いています。

 たとえば、スポーツ報知は、巨人がクライマックスシリーズ争いをしたことで去年より1割ほど売上がアップしたそうです。2016年の巨人は早々と優勝争いから脱落し、3位とは差が開いた2位だったから、盛り上がりに欠けました。2位の年より、4位の年のほうが売上増加なんてことはCS導入以前なら考えられません。また、DeNAのホームゲームを全試合放送するCSのTBSチャンネル2も、DeNAが最後まで3位の座を競っていたため、加入者が増加しました」

 パ・リーグが2004年に現在のCSに繋がるプレーオフ制度を開始。セ・リーグは当初、否定的な姿勢を見せていたが、2007年から導入している。

「2004年は球界再編の流れがあった年。パ・リーグはそれと関係なく制度を構築したわけですが、効果は大きかった。2004年辺りから巨人戦の視聴率も大幅に低下し、テレビにおける野球の位置付けが変わりつつあった。

 CS導入以前の1990年代までは首位が独走する展開になると、スポーツニュースでの取り上げ方が難しく、タイトル争いに焦点を絞るなどしていた。それでも、20年前はスポーツニュースで野球に割かれる時間が多かったし、球界としては特に問題なかったのでしょう。しかし今は、地上波のスポーツニュースで取り上げられる時間が本当に少なくなりました。もしCSを廃止して首位が独走すれば、シーズン終盤は映像が流れず、全ての結果だけが文字で表示されるようになると思いますよ」(同前)

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