大きさや質などで仕分けてトロ箱に入れる


「今日は天然物の入荷が多いほうです。地物6本(1箱)で11万~12万円、1キロ当たり1万2000~1万3000円の値が付きました。地物とは山口や大分、福岡など周辺の漁場で獲れたものです。先月10月は台風前後の時化の影響で1箱28万円、1キロ3万円近くまで高騰した日もありました。10月に1キロ2万円超は滅多にないのですが、今秋は数が少なく、例年に比べると高めの傾向ですね」

 下関市市場流通課によると、南風泊市場のトラフグの年間取扱量(2016年)は、天然物が約127トン、養殖物が約822トン。基本的に国内のトラフグを扱うが、供給量が足りない場合は、中国などから輸入することもある。

 下関で競り落とされたフグの出荷先は、全国のフグの約6割を消費していると言われる大阪よりも、東京の方が多いという。ちなみに養殖物の今年の卸値は1キロ当たり2500~3000円と、昨年よりも2~3割安い。

◆下関の優位性

「フグといえば下関」とよく言われるが、実は下関で漁獲される量はごくわずか。下関がフグの本場とされるのは、日本中からフグがこの地に集まるからだ。秋田県や北海道といった遠い地域からも、飛行機で天然トラフグが同市場に輸送されてくる。水産物の流通に詳しい下関市立大学の濱田英嗣教授が解説する。

「下関はフグに特化した仲卸業者や加工業者の一大集積地になっており、他のどの地域よりも目利きを含めた専門業者が圧倒的に多い。競り落とした後にフグのストレスをとるため休ませる活魚水槽などの設備も充実しています。除毒加工処理をする『身欠き』の技術も非常に高く、フグに関して下関は、信頼感と流通技術で優位性を持っているのです」

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