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大和FA移籍、阪神は人的補償でDeNA弱体化を狙う戦略も

総額3億円の3年契約でDeNAに移籍する大和

 阪神・大和がFAでDeNAへ移籍することが決まった。総額3億円の3年契約、背番号は「9」と高い期待を持って迎えられる。今年のDeNAはショートの倉本寿彦がフルイニング出場を果たし、セカンドにも後半戦にレギュラーの座を奪った伸び盛りの柴田竜拓が控えており、大和とのポジション争いは熾烈を極めそうだ。野球担当記者が話す。

「今年のDeNAがAクラスに入れた要因の1つに、長期離脱するレギュラーがいなかったことが挙げられます。しかし選手層が薄く、レギュラーに1人でも故障者が出ていれば大崩れしかねない。それほどレギュラーと控えの差が激しい。そのため、外野も守れるユーティリティプレーヤーである大和の獲得は大きい」

 阪神にとってみれば、6年連続100試合以上出場を果たし、鉄壁の守備で投手陣からの信頼も厚い大和の流出は痛手。人的補償でカバーする意向のようだ。

「阪神は既にDeNAを解雇された内野手の山崎憲晴を獲得しており、おそらく投手を指名するのではないか、というのが大方の予想です。DeNAには国吉佑樹のように150キロを超えるスピードボールを持つ素質のある投手が2軍にも眠っていますからね。ただ、阪神は人的補償で自軍の補強というより、DeNAの弱体化を狙った過去もあります」(同前)

 DeNAが2013年オフにFAで久保康友を獲得した際、阪神は同年に捕手でチーム1の出場数を誇った鶴岡一成を人的補償で獲得している。2014年、DeNAは黒羽根利規をレギュラーに抜擢するも、4月11日のヤクルト戦で骨折し戦線離脱。すると、13日から6連敗。1勝を挟んで、また4連敗とチームが崩壊。5月25日の復帰まで14勝20敗と大きく負け越した。黒羽根不在時は高城俊人や鶴岡賢二郎、西森将司などが代役を務めたが、力不足は明らかだった。

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