国内

オバ記者 ホテルのパートで見た清掃エリートおばさんに驚く

オバ記者がホテルの清掃のプロを語る(写真/アフロ)

 女性セブンの名物記者“オバ記者”こと野原広子が、アラカンの現実を気の向くままに告白する。今回のテーマは自ら経験した「肉体労働のパート」についてだ。

 * * *
 実は私、肉体労働のパートを2回、しているんだわ。1回目は40才のときに早朝の弁当詰めを4か月。2回目は48才でビジネスホテルのベッドメイクを8か月。

 それぞれ、のっぴきならないお金の事情があったとはいえ、「ほら、そこの彼女、何やってんだ!」と頭ごなしに怒鳴られたり、「そこ、じゃま。あっち行け」と小突かれたり。

 這いつくばって床の掃除をしている時に「こっちも汚れてるよッ」と上からきつく言われた時は、「何の因果で…」と涙ぐんだかどうかは忘れたけど、自分の現状は骨身にしみてわかったね。

 ホテルのベッドメイクというと、シーツ替えをする職業と思いがちだけど、それはほんの一部。重労働はお風呂を丸洗いしたあと、シーツやバスタオルを使って水滴を拭き上げること。私はどんなに必死にやっても4時間でノルマの13部屋が終わらないのに、同じ時間内に17部屋の掃除をする人がいたの。

 気になって、「トッププレーヤー」と呼ばれる70才の人の仕事ぶりを見に行ったわよ。スリムな体をどれほど速く動かしているのかと。

 とんでもない。ふわりと机の上に手をのせたら、さら~と動かして、どこにも力が入っていない。まるで太極拳をしているよう。どんな世界にも、頭ひとつ抜けたエリートがいるんだなと、自分の持ち場を離れていることも忘れて見入っちゃった。

 だけど一般のエリートと違って時給は限られていて、私がパートをしたホテルは、ノルマを達成してもしなくても、時給は当時980円でみな同じ。13部屋以上の掃除をすると、ひと部屋当たり150円の手当が出たけれど、どんなに頑張ったところでひとり暮らしでは身が立たない。

 東京都の最低時給は今年の10月から958円だけど、この額を前にしたら労働のよろこび、清々しさなんてたわごとにしか聞こえないって。この世知辛さをどうしてくれよう。

※女性セブン2017年12月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
2013年の教皇選挙のために礼拝堂に集まった枢機卿(Getty Images)
「下馬評の高い枢機卿ほど選ばれない」教皇選挙“コンクラーベ”過去には人気者の足をすくうスキャンダルが続々、進歩派・リベラル派と保守派の対立図式も
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン