芸能

能力もない19歳の僕を気に入ってくれた泰葉さんとの奇縁

泰葉さんは最初の依頼者だった(イラスト/ヨシムラヒロム)

 金屏風前の記者会見といえば「めでたい」ときと決まっている。ところが10年前、帝国ホテルの金屏風前で行われた記者会見は、春風亭小朝と泰葉の「離婚」会見だった。これ以降、話題の人としてたびたび世間の注目を集めている泰葉は、2017年内での引退と、女性アイドルのプロデュースに乗り出すと発表している。「泰葉さんのおかげでイラストレーターデビューできた」というコラムニストのヨシムラヒロム氏が、デビュー時の思い出と、縁をつなげる不思議な力について思いをはせた。

 * * *
 最近、泰葉が世を賑わせている。都知事選への出馬表明、イラン人との婚約、マネージャーとのトラブルなど。

 なにか起こすたびに『バイキング』のインタビューを受ける泰葉。その姿を見るたびに、11年前を思い出す。

 僕が泰葉さんにお世話になった日々を。

 19歳の夏、知人を通じて泰葉さんと出会った。当時、デザイン専門学生の僕にたいして、泰葉さんはすこぶる親切で。林家三平のご令嬢であり、春風亭小朝の奥様なのにも関わらず、偉ぶったそぶりは一切なく。

 泰葉さんは、秀でた能力もない僕を妙に気にいってくれた。今思えば、社会の汚れや芸能界のしがらみもない、その屈託のなさが良かったのだろう。

 2006年7月5日、僕は20歳となった。

 そして、渋谷のセルリアンタワー東急ホテル1階のレストラン「かるめん」で会食。その相手が泰葉さん、成人を祝ってご馳走してくれたのである。

「好きなもの選んでいいよ」とメニューを開くと、最も安いサンドウィッチですら3200円。

「高っ・・・」と思いつつ「ではこれで」とサンドウィッチを指差させば、泰葉さんは「えー、もっと高いの頼みなよ!ステーキでいいよね!」と微笑む。

 食事が終わると、銀座で行われる「大銀座落語祭」のプロデューサー業について話し始めた。当時、仕事が欲しくて仕方なかった僕は「なにかあれば、お仕事ください!」と頼む。

「なにかあればね、仕事お願いするね」と返答される。

関連記事

トピックス

5月8日、報道を受けて、取材に応じる日本維新の会の中条きよし参議院議員(時事通信フォト)
「高利貸し」疑惑に反論の中条きよし議員 「金利60%で1000万円」契約書が物語る“義理人情”とは思えない貸し付けの実態
NEWSポストセブン
殺害された宝島さん夫婦の長女内縁関係にある関根容疑者(時事通信フォト)
【むかつくっすよ】那須2遺体の首謀者・関根誠端容疑者 近隣ともトラブル「殴っておけば…」 長女内縁の夫が被害夫婦に近づいた理由
NEWSポストセブン
曙と真剣交際していたが婚約破棄になった相原勇
《曙さん訃報後ブログ更新が途絶えて》元婚約者・相原勇、沈黙の背景に「わたしの人生を生きる」7年前の“電撃和解”
NEWSポストセブン
なかやまきんに君が参加した“謎の妖怪セミナー”とは…
なかやまきんに君が通う“謎の妖怪セミナー”の仰天内容〈悪いことは妖怪のせい〉〈サントリー製品はすべて妖怪〉出演したサントリーのウェブCMは大丈夫か
週刊ポスト
令和6年度 各種団体の主な要望と回答【要約版】
【自民党・内部報告書入手】業界に補助金バラ撒き、税制優遇のオンパレード 「国民から召し上げたカネを業界に配っている」と荻原博子氏
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン