その波動を分析し、肝臓の硬さを数値化する。硬さはカラー表示硬度マップでも示され、この医療施設では、一番硬い部分は赤色で表示され、検査時間は約30分だ。
「今のところ、肝臓の線維化を元に戻す治療薬はありません。ただし、体重を落とすことで肝臓脂肪の蓄積を減少させ、線維化の進行を抑制することは可能です。また生まれつき肝臓に脂肪が溜まりやすい体質の方は、痩せていても脂肪肝になります。コレステロールや中性脂肪の合成を抑える薬でも効果が得られにくいのが問題です」(井廻所長)
その後、全国で脂肪肝ドックを開設する医療機関が増えてきている。健康診断で脂肪肝や肝機能障害を指摘された40歳以上の男性と閉経後の女性は一度、脂肪肝ドック受診を検討してもよさそうだ。
■取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2018年1月12・19日号