「今回はあえて大企業の社長は呼んでいません」
「次世代を変えられる方だけをお呼びしている」
「僕とだけじゃなく、皆さん方で積極的に名刺交換をしていっていただければ、この会を開いた目標のひとつが達成されますので、よろしくお願いいたします」
ビジネスセミナーにスポーツ選手がゲストとして招かれるのはよくあることだが、現役選手が自ら「ビジネスセミナー」を主催することは異例である。
本田が経営者としての顔を持つことはよく知られている。2012年に小学生を対象にしたサッカースクールを設立し、いまやその数は全国70か所以上にのぼる。本田はわずか数年で日本最大級のサッカースクール経営者となった。国内にとどまらず、2015年にはオーストリア3部のチームのオーナーになり、その後もウガンダ、カンボジアなど世界中でプロチームの経営に乗り出した。
本田は自身のメルマガで試合の感想以外に、ビジネス観などについても頻繁に発言をしている。昨年5月には、こう語っていた。
〈俺はサッカーは才能のない分野やと思ってたからね。経営やってみて、俺100%経営の方がセンスあるわ、と思いながらやってるもん〉
そんな“経営者・本田”の関心は、サッカー関連事業に止まらない。冒頭のセミナーは、サッカーとは無関係の「投資」の話だった。それゆえ、セミナーの開催そのものが「非公表」とされていたのだが、この「投資」こそ、自身のこれまで培ってきたものが生きると考えているという。
昨年11月発行のメルマガではこうも語っている。
〈サッカー選手は知名度があって影響力があるので、普通の人が投資するよりもサッカー選手ならではのネットワークを通じて、珍しいというか、結構面白い案件・プロジェクトにも入って行けたりする〉
では、本田が見据える「次世代」ビジネスとは一体何なのか。