「おじいさんのことは、あまりにもスゴすぎて“雲の上の人”と話しています。お父さんのことも、さまざまなことが報じられましたが、“力士として非常に尊敬している”と言っていましたよ」
相撲界を離れて直接、指導することができない父・貴闘力だが、やはり息子の活躍はうれしいようだ。
「前相撲で勝ち星を重ねることができ、うれしく思う。 これからもっと精進して、おごることなく感謝の気持ちを持って稽古に励んでほしい。たくさんの相撲ファンのかたがたに愛される力士になることを願っています」
大鵬と貴闘力、名力士2人の血を受け継ぐ納谷の相撲だが、山田監督によれば、父親譲りだと言う。
「目元や体格はおじいさんに似ているけれど、相撲の内容はお父さんの血を継いでいますね。勢いがあって力強い相撲の取り方は貴闘力関を彷彿とさせます」
祖父、父に代わって納谷を鍛え上げたのは、“第二の父”ともいうべき山田監督だった。
「納谷はとにかく努力家で、課された練習以上のことに自ら取り組むタイプ。例えば『1.5キロのランニング』と言われたらそれだけでは終わらず、その後にダッシュ30本を自主的にやる。体重160キロの人間がそれだけ走るのは、並大抵ではない。だから結果がついてくるんです。
その上、何かを注意してもふて腐れることなく、素直に聞き入れる心を持っていますし、後輩からの信頼も厚いんです。中学時代は太りすぎて心配しましたが、連日のハードトレーニングで自信をつけ、高校2年生あたりからめきめきと実力を伸ばしました」
厳しい鍛錬の賜物で、2017年10月には愛媛国体で優勝するなど、輝かしい実績を上げた。
※女性セブン2018年2月8日号