ライフ

バス降車し自転車と衝突 悪いのはバス会社?自転車?自分?

3者が絡む交通事故で罪を問われるのは?

 どれだけ注意をしていても、100%防ぐことは不可能なのが交通事故だ。バスを降りたら自転車と軽い接触してしまった事故の場合、罪に問われるのは誰か? 弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 バスを降車した際、歩道を走ってきた自転車と衝突。ケガは負いませんでしたが、ヒヤリとしました。この場合、罪に問われるのは自転車を漕いでいた人間か、「後ろから自転車が近づいています」といったアナウンスをしなかったバスの運転手か、注意を払っていなかった自分か、誰の責任になるのでしょう。

【回答】
 複数の者が関係して起こした事故に関しては、民法に共同不法行為の定めがあります。学説は分かれていますが、判例通説では複数の者の行なった行為が「故意または過失で他人の権利や利益を侵害する」という不法行為の要件を満たしていて、ほぼ同時にそれらの者の行為から客観的に見て、一つの、あるいは不可分の損害を生じれば成立するとされています。共謀など意思を共通にすることは不要です。共同不法行為では、被害者は加害者全員に連帯して損害賠償請求でき、手厚く保護されます。

 歩道上を自転車通行できる場合でも、運転者は徐行して歩行者の通行を妨げてはならない義務があります。ましてバス停留所の横を通過するときは前方を注意し、降車客の動静に注意して停止・徐行すべきです。相当なスピードで通過し、降車客にぶつかってケガをさせれば不法行為になります。

 他方、バスの運転手は乗降客の安全に配慮する注意義務があり、降車時には乗降口の前後に通行する自転車の有無などを確認し、その存在を認めたときには扉を開けない措置も必要です。したがって、自転車の走行が発見不可能であった場合を別にすれば警告なしに降車させ、衝突事故が起きた場合には過失があり、バス会社に使用者責任が生じます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

妻とは2015年に結婚した国分太一
《セクハラに該当する行為》TOKIO・国分太一、元テレビ局員の年下妻への“裏切り”「調子に乗るなと言ってくれる」存在
NEWSポストセブン
闇バイトにはさまざまなリスクが…(写真/ゲッティイメージズ)
《警察の仮想身分捜査導入》SNSで闇バイトの求人が減少する一方で増える”怪しげな投稿” 「闇バイト」ではないキーワードが浮上
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
ブラジル訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《クッキーにケーキ、ゼリー菓子を…》佳子さま、ブラジル国内線のエコノミー席に居合わせた乗客が明かした機内での様子
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン
”アナウンサーらしくないアナウンサー“と評判
「笑顔でピッタリ腕を絡ませて…」元NMB48アイドルアナ・瀧山あかねと「BreakingDown」エース・細川一颯の“腕組み同棲愛”《直撃に「まさしくタイプです(笑)」》
NEWSポストセブン
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一(右/番組の公式サイトより)
《TOKIO・国分太一が無期限活動休止》「演者とスタッフは“独特の距離感”だった」関係者が明かす『鉄腕DASH』現場の“特殊な事情”
NEWSポストセブン
グラビアのオファーも多いと言われる中川安奈アナ(本人のインスタグラムより)
《SNSで“インナーちらり笑”》元NHK中川安奈アナが森香澄の強力ライバルに あざとキャラと確かなアナウンス技術で「ポテンシャルは森香澄以上」との指摘
週刊ポスト
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一(右/番組の公式サイトより)
《スタッフに写真おねだりか》TOKIO・国分太一は「コンプライアンス上の問題行為が複数あった」…日本テレビに問い合わせた結果
NEWSポストセブン
不倫が報じられた錦織圭、妻の観月あこ(Instagramより)
《錦織圭・モデル女性と不倫疑惑報道》反対を押し切って結婚した妻・観月あことの“最近の関係” 錦織は「産んでくれたお母さんに優しく接することを心がけましょう」発言も
NEWSポストセブン
お疲れのご様子の雅子さま(2025年、沖縄県那覇市。撮影/JMPA) 
雅子さまにささやかれる体調不安、沖縄訪問時にもお疲れの様子 愛子さまが“異変”を察知し、とっさに助け舟を出される場面も
女性セブン
インドのナレンドラ・モディ首相とヨグマタ・相川圭子氏(2023年の国際ヨガデー)
ヨグマタ・相川圭子氏、ニューヨーク国連本部で「国際ヨガデー」に参加 4月のNY国連協会映画祭では高校銃乱射事件の生存者へ“愛の祝福”も
NEWSポストセブン