芸能

鹿賀丈史 食卓を囲んでご飯を食べるような芝居は苦手

鹿賀丈史が自分が演じてきた役について語る

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、ミュージカル俳優として劇団四季でキャリアをスタートさせた鹿賀丈史が、大河ドラマで時代劇に出演、三谷幸喜作品に出演した当時について話した言葉を紹介する。

 * * *
 鹿賀丈史は1978年の『黄金の日日』のキリシタン大名・高山右近役でNHK大河ドラマに初出演。その後は1983年の『徳川家康』で石田三成役を演じた。

「『黄金の日日』の時はまだ劇団四季に所属していました。四季は外部出演をあまり認めなかったのですが、僕の場合はなぜか出させてもらえて。大河ドラマならではのスケールの大きさの中に入っていけた喜びがありました。

 時代劇をやるのは初めてで、かつらをかぶったり、衣装を着たり、ロケーションに行ったり、そういうのが全て最初の経験でしたから新鮮な楽しさがありました。所作は指導のスタッフがいたので教えてもらいましたよ。

『徳川家康』は、三成が家康と対峙しての丁々発止を大事に考えていました。四季の時からの友人の滝田栄が相手でしたので楽しかったですね。『家康め、偉そうに』と思いながらやっていました。滝田とは若い頃から一緒に体を鍛えた仲で、市村正親と三人で『劇団四季の若手三羽烏』と言われていました。三人とも持ち味が違っていたのが面白かったのでしょう」

 1990年の大河ドラマ『翔ぶが如く』では大久保利通役だった。

「薩摩弁は非常に難しかったですが、一生懸命にやりました。西田敏行さんの演じる西郷隆盛が人間味ある人物として愛されているのに対し、同じ薩摩の生まれでありながら、鹿児島の人にいい顔をしてもらえない。そんな大久保に焦点が当たるというのは面白かったですね。

 彼は冷静な人間で、そのために西郷と道が分かれていく。その辺がうまく表現できればいいと思っていました。

 それから、国を動かす信念ですね。大久保は近代日本を作った大きな存在。それだけに、軽くならないよう重みのある人物として演じたいと思いました」

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン