芸能

出川哲朗 人気者への転身はストーリーテリング効果

出川はなぜ人気者への転身ができたのか?

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、すっかり人気者の仲間入りをした出川哲朗について分析。

 * * *
 事件を知った時には、思わず「ヤバイよ、ヤバイよ~」と言ったのではないだろうか。約580億円の仮想通貨「NEM」が不正アクセスにより流失した仮想通貨取引所「コインチェック」。そのCMに昨年12月から出演していたのは、好感度上昇中の出川哲朗だった。

 事件後、コインチェックの公式サイトからは、出川の画像も動画も削除されたが、CMが反響を呼んだことで、コインチェックに関心を持った購入者も少なくないという。それだけ出川のインパクトが大きかったということだが、なぜ“抱かれたくない男”ナンバーワンだった彼が、誰からも好かれる人気者になったのだろうか。

 そのきっかけは、日本テレビ系列の『世界の果てまでイッテQ!』への出演からだという。この番組で何事にも身体を張って真面目に頑張る姿や、その人柄が認知され始めると、好感度はみるみるうちに上昇したのだ。

「やっている仕事は変わらないのに世間の評価が変わってきた」と、ある番組で話したという出川。その理由は、番組によって彼の見せ方が変わったことが大きいのではないだろうか。というのも、リアクション芸だけでなく、彼という人間が作り出すスト―リーの面白さが人を惹きつけていると思うからだ。

 自分はこういう風にやっていくという彼なりのスタイルが一貫してあっても、リアクション芸はその場限り。一生懸命さは見えても、本人の人柄まではわからなかった。だが芸風もスタイルもすべてストーリー仕立てにしてリアクションを見せたことで、出川のよさや面白さが伝わりやすくなったのだ。コミュニケーションの手法として用いられる、ストーリーテリングみたいな感じと言ったらいいだろうか。

 ストーリーテリングとは、データや事実を述べるだけより、物語仕立てでコミュニケーションしたほうが理解されやすく伝わりやすいというもの。出川のリアクション芸も、一発芸的なところからストーリーテリングに変わったことで、人間味を感じさせ、共感を呼びやすくなったのだろう。

関連記事

トピックス

東日本大震災発生時、ブルーインパルスは松島基地を離れていた(時事通信フォト)
《津波警報で避難は?》3.11で難を逃れた「ブルーインパルス」現在の居場所は…本日の飛行訓練はキャンセル
NEWSポストセブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン
宮城県気仙沼市では注意報が警報に変わり、津波予想も1メートルから3メートルに
「街中にサイレンが鳴り響き…」宮城・気仙沼市に旅行中の男性が語る“緊迫の朝” 「一時はネットもつながらず焦った」《日本全国で津波警報》
NEWSポストセブン
津波警報が発令され、ハワイでは大渋滞が発生(AFP=時事)
ハワイに“破壊的な津波のおそれ” スーパーからは水も食料品も消え…「クラクションが鳴り止まない。カオスです」旅行者が明かす現地の混乱ぶり《カムチャツカ半島地震の影響》
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月16日、撮影/横田紋子)
《モンゴルご訪問で魅了》皇后雅子さま、「民族衣装風のジャケット」や「”桜色”のセットアップ」など装いに見る“細やかなお気遣い”
夜の街での男女トラブルは社会問題でもある(写真はイメージ/Getty)
「整形費用返済のために…」現役アイドルがメンズエステ店で働くことになったきっかけ、“ストーカー化した”客から逃れるために契約した「格安スマホ」
NEWSポストセブン
牛田茉友氏はNHKの元アナウンサーだったこともあり、街頭演説を追っかける熱烈なファンもいた(写真撮影:小川裕夫)
参院選に見るタレント候補の選挙戦の変化 ラサール石井氏は亀有駅近くで街頭演説を行うも『こち亀』の話題を封印したワケ
NEWSポストセブン
大谷家の別荘が問題に直面している(写真/AFLO)
大谷翔平も購入したハワイ豪華リゾートビジネスが問題に直面 14区画中8区画が売れ残り、建設予定地はまるで荒野のような状態 トランプ大統領の影響も
女性セブン
技能実習生のダム・ズイ・カン容疑者と亡くなった椋本舞子さん(共同通信/景徳鎮陶瓷大学ホームページより)
《佐賀・強盗殺人》ベトナム人の男が「オカネ出せ。財布ミセロ」自宅に押し入りナイフで切りつけ…日本語講師・椋本舞子さんを襲った“強い殺意” 生前は「英語も中国語も堪能」「海外の友達がいっぱい」
NEWSポストセブン
大日向開拓地のキャベツ畑を訪問された上皇ご夫妻(2024年8月、長野県軽井沢町)
美智子さま、葛藤の戦後80年の夏 上皇さまの体調不安で軽井沢でのご静養は微妙な状況に 大戦の記憶を刻んだ土地への祈りの旅も叶わぬ可能性も
女性セブン
休場が続く横綱・豊昇龍
「3場所で金星8個配給…」それでも横綱・豊昇龍に相撲協会が引退勧告できない複雑な事情 やくみつる氏は「“大豊時代”は、ちょっとイメージしづらい」
週刊ポスト
NYの高層ビルで銃撃事件が発生した(右・時事通信フォト)
《5人死亡のNYビル乱射》小室圭さん勤務先からわずか0.6マイル…タムラ容疑者が大型ライフルを手にビルに侵入「日系駐在員も多く勤務するエリア」
NEWSポストセブン