85歳。小説家、絵本作家の志茂田景樹さんの現在地とは
「パソコンを使うのが大変で、執筆はスマホでメールの本文欄に原稿を書いたり、あるいは音声入力システムを併用しています」──小説家、絵本作家の志茂田景樹さんは85歳となった。かつてレインボー色のヘアと奇抜なファッションでバラエティー番組を席巻したタレントの文豪は、自宅の介護用ベッドの上で“老い”と向き合っていた。
異色の経歴をもつ志茂田さんは、中央大学法学部卒業後に保険調査員、週刊誌記者を経て30代前半で文筆活動をスタート。1980年に『黄色い牙』で直木賞を受賞すると、推理小説、歴史小説など多彩な作品を世に送り出した。
個性的なキャラクターで、執筆活動を続ける志茂田さんの体を異変が襲ったのは、関節痛や発熱を伴う「膠原病」だった。2017年には「関節リウマチ」と診断され、2019年は出先で転倒して腰を圧迫骨折して車椅子生活を余儀なくされた。2024年「要介護5」に認定されたことをSNSで公表して、世間を驚かせた。
要介護5の認定を受けて1年、年々体の自由が効かなくなりつつある志茂田さんがNEWSポストセブンのインタビューに現在の体調、老いなどについて想いを明かした。【前後編の前編】
──現在の体の状態はどうでしょうか。
「関節リウマチは両膝が変形し(く)の字です。当然、歩行は完全に不可能です。両肩、両肘、手首の変形もあり、握りこぶしも不完全な状態です。尿路を安定させるカテーテルも装着しており、車椅子には介助されて乗れることは乗れますが、両腕は痛みます」
──食事や執筆作業は思ったようにできていますか。
「食事や執筆はベッドの縁に腰掛けてやっています。箸は使えず、スプーンも口へ平行に運べず、途中でこぼしてしまいます。
食事は小さめのフォーク1本で済ませています。料理を突き刺して口へそっと運ぶ食べ方で、汁ものなどは妻に介助してもらっています」
