また年齢を重ねて脂ぎった感じが抜けたことで、与える印象も変化した。“キモカワイイ”という言葉が流行ったこともあるが、顔も体型も丸みを帯び、表情が柔らかくなったことで、ネットで言われているように、今ではゆるキャラ的に見えてくる。顔や体型、服装、身のこなし、人との接し方などからくる印象と、彼の芸がうまく噛み合っているのだ。
どの番組でも出川は常に笑顔。彼の体型と満面の笑顔からくるゆるキャラ的印象は、人に警戒心を持たれにくい。人に対する時は、ほとんど相手の真正面に立ち、まっすぐに相手に向くので、その人とコミュニケーションしたいのだという気持ちが相手に伝わりやすいだけでなく、上から見下ろされることがないので威圧感を与えない。
リアクション芸人だけあって、手振り身振りが大きく、表情も豊か。加えて、彼の仕草や身振りは感情や思っていることをストレートに伝えるだけでなく、それを強調してくれるから、見ている人を飽きさせることがない。
“抱かれたくない男”と言われていた時は、世間の人も無意識のうちに彼の嫌いな部分が目につき拒絶反応を抱いただろうが、好感度がアップした今では、彼を見て自然と印象のよいところが目につきすべてをポジティブにとらえるようになったのではないだろうか。
かく言う私も、いつのまにか大嫌いだった出川のファンになった一人なのだ。