国内

ブラック病院を見分ける6つのチェックポイント ~医師編~

ブラック病院の特徴・医師編(写真/アフロ)

 病院に行くと“問題がある医師”と出会うこともある。そんなときは病院を変えた方がいい。その判断材料となるのが以下の項目である。

【チェックポイント1】看護師に命令口調

 患者に乱暴な口をきく医師はほとんどいないが、いつも身近にいる看護師にはつい「素」が出てしまう。NPO医療制度研究会副理事長の本田宏医師はこう語る。

「看護師に命令口調や尊大な口のきき方の医師は、“早く患者をさばかなければ”という焦りや、時間に追われています。また難しい言葉や早口でまくしたてるような説明をする医師は看護師とのコミュニケーションが取りにくく、思わぬ医療ミスにつながる恐れがあります」

 逆に看護師や高齢の患者にゆっくりとわかりやすい口調で話す医師には余裕があり、労働環境のよさがうかがえる。

【チェックポイント2】触診をせず、パソコンの画面ばかり眺めている

 診察時は医師の「触診」と「目線」をチェックしたい。新潟大学名誉教授の岡田正彦さんは近年の医師についてこう話す。

「患者が腹痛を訴えて内科を受診したのに、お腹を触らずに問診だけで終わらせるような医師は要注意です。とくに最近はパソコン画面だけをじっと見つめて患者の顔色や皮膚の状態を目で確かめようとしない医師が多い。患者が不安になるのも当然です」

 最近は電子カルテが普及し、記入のため医師がパソコンに向かうのは仕方がない面もあるが、時間に追われた“お手軽診察”が医療ミスを招く危険性は否定できない。

【チェックポイント3】2分以下のスピード診療

 とくに患者の不満が多いのは、「スピード診療」だ。病院経営に詳しい医療サービスアドバイザーの武田哲男さんはこう指摘する。

「『3時間待って3分診療』とよくいわれますが、余裕がない病院は短時間で少しでも多くの患者を診ようとします。なかには2分以内に診察すると、回転率を上げて売り上げに貢献したとして院長が医師を表彰する病院もある。こうした病院は“患者ファースト”からはほど遠い」

「2分診察」では患者が実害を被る恐れがある。

「医師は病院で入院患者の診察、検査、手術や研究とさまざまな仕事をしますが、最も疲れるのが外来です。ずっと椅子に座って次から次へと患者を診るため、どうしてもストレスが大きくなる。診察時間が短いことは必ずしも悪いことではないのですが、医師が追い詰められた状況だと『念のため専門医に紹介状を書こう』といった配慮をする余裕がなくなり、結果として患者の重篤な症状を見逃す可能性はあります」(岡田さん)

関連キーワード

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト