「シャワーヘッドの内部は複雑な形をしているため、お湯が溜まりっぱなしになりやすい。理想をいえば、月に1度はヘッドを分解して殺菌するといいでしょう。2年に1度はヘッドやホースを交換することもお勧めです」(中臣さん)
毎日のちょっとした工夫で菌の増殖を防ぐこともできる。
「シャワーを使い終わった後は、お湯から水に切り替えて20秒ほど壁や床に流してください。レジオネラ菌は摂氏36℃前後で活発に繁殖するため、塩素が含まれた低温の水道水が内部に溜まることで繁殖を防げます」(中臣さん)
ガーデニングや洗車など、屋外でホースを使う場合、特に春から夏にかけての季節は、ホースに溜まった水が温まって菌が繁殖しやすくなる。
「その場合は、使い始める際に人のいない方向に向かってゆっくりと放水してください。勢いよく水を出してしまうと、繁殖した菌が一気に拡散してしまいます。よく夏場に、子供たちがホースから水を出して遊んでいる光景を見かけますが、しばらく使っていないホースに溜まった水は雑菌だらけです。いきなり水を出して相手にかけるのは絶対にやめましょう」(中臣さん)
レジオネラ菌はどこにでも潜んでいる。春に向け暖かくなる季節、正しい対処法を知り、家族を思いがけない危険から守ることが大切だ。
※女性セブン2018年2月22日号