国内

『壮快』編集部語る、最近の読者が求めるハードルの高さ

『壮快』の安藤編集長が語る今の読者が求めること

 日本人の「健康志向」はどんどん強まっている。平均寿命も年々伸びていく中で、“健康であること”は今や全国民の至上命題だ。いったい、どうしたら健康な心身になれるのか? 健康に関する情報が一挙に集まる『壮快』編集部を訪れた。

 40年以上も健康についての情報発信を続けた同誌だが、同じテーマでも読者の関心事は刻一刻と移り変わるという。安藤伸剛編集長(47才)はこう語る。

「創刊号ではランニングをテーマにしたように、昔は運動の企画への反応がよかったのですが、最近はあまり受け入れられなくなりました。ジムへの入会者数は増えてるので運動する人が減ったわけではないのですが、今の読者のかたは、“歩くと健康にいいことなんて、わかっている”という感じなんです」

 それでは、今の読者の関心はどこにあるのだろうか。

「“病気”と“食べ物”が2大関心事です。以前は夏前のダイエット企画が定番でしたが、今はただやせるという記事では読者に響きません」(安藤編集長)

 減量に関する記事を掲載する際は、「糖尿病を治すためにやせる」「ひざ痛改善のために体重を減らす」など病気を切り口にして紹介する。

「とくに糖尿病への関心が高い読者が多いため、糖尿病に関しては毎号何らかの形で扱うようにしています」(安藤編集長)

 食べ物に関しても、読者が求めるハードルは高い。

「手間がかかる食べ物はウケない。今の読者は手っ取り早いものを欲していて、“1週間漬け込む”ことすら嫌がります。1晩で手軽にできて、食べたらすぐに効果が出るものを求めているのです」(安藤編集長)

 その背景には、ドラッグストアやコンビニで薬や健康食品、サプリメントなどが手軽に買える現状がある。

「昔はびわの葉を使って自宅で温灸をしたり、軟膏を家庭で手作りしたりすることが珍しくなかった。薬局へ行っても塗り薬や湿布の種類はそれほど多くなかったけれど、今は何種類もある中から好きなものを選べるし、ネット通販やコンビニで24時間買うことができる」(安藤編集長)

※女性セブン2018年3月1日号

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン